日経平均は35円安と小幅続落、売り一巡後に下げ幅縮小、日銀ETF買い観測など支え=27日後場

 27日後場の日経平均株価は前営業日比35円76銭安の2万2715円85銭と小幅続落。朝方は、売りが先行した。米中関係の悪化が懸念され、前週末の米国株式が続落した流れを受け、前場早々に2万2429円57銭(前営業日比322円04銭安)まで下落した。一巡後は、時間外取引での米株価指数先物高もあって下げ幅縮小の流れとなった。後場入り後は、日銀のETF(上場投資信託)買い観測も支えとなり、一時2万2741円13銭(前営業日比10円48銭安)まで引き戻した。その後は、大引けにかけて小安い水準で推移した。

 東証1部の出来高は11億6056万株、売買代金は2兆1066億円。騰落銘柄数は値上がり1424銘柄、値下がり683銘柄、変わらず65銘柄。

 市場からは「米中問題は11月の米大統領選までくすぶり続けるだろうが、市場は深刻な事態には至らないとの見立てだ。きょうは小幅安にとどまり、売り圧力はさほどではなく、心理的に悪くない」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が軟調。ニコン<7731.T>、島津製<7701.T>などの精密株や、野村<8604.T>などの証券商品先物株も安い。東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、TDK<6762.T>などの電機株も売られた。AGC<5201.T>、板硝子<5202.T>などのガラス土石株も値を下げた。

 半面、東ガス<9531.T>、東電力HD<9501.T>などの電気ガス株が堅調。東京海上<8766.T>、SOMPOH<8630.T>などの保険株も買われた。サカタのタネ<1377.T>、日水<1332.T>などの水産農林株や、上組<9364.T>、三井倉HD<9302.T>などの倉庫運輸関連株も高い。

 個別では、エイトレッド<3969.T>、キャリアイン<6538.T>、サイバー<4751.T>、鎌倉新書<6184.T>、ナルミヤ<9275.T>などの下げが目立った。半面、テラスカイ<3915.T>がストップ高となり、サノヤスHD<7022.T>、ネットワン<7518.T>、名村造<7014.T>、エアーテック<6291.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、22業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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