<新興国eye>前週のインド株、リライアンスの業績不振などを受け7週ぶり反落=BRICs市況
2020/8/3 10:36
前週(7月27-31日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の31日終値は前日比0.34%安の3万7606.89、週間ベースでも24日終値比1.37%安となり、7週ぶりに反落した。
週明け7月27日の指数は続落して始まった。インド準備銀行(RBI)が、銀行の不良債権比率は21年3月までに最大15%に上昇するとの見通しを示し、銀行セクターを中心に売りが広がったほか、国内の新型コロナ感染者数が累計で144万人に達したことが嫌気された。
28日は3営業日ぶりに反発。米議会が追加景気支援策として、3兆ドルの財政支出に加え、1兆ドルの追加支出を検討していることを受け、アジア株が買われ、インド市場でも買いが優勢となった。
29日は反落し、週末31日まで3日続落した。
29日は、高値警戒感から利益確定売りが広がった。なかでも、急騰していた世界最大の製油所を運用するリライアンス・インダストリーズが売られ、指数の下げを主導した。
30日は、住宅金融大手ハウジング・デベロップメント・ファイナンス(HDFC)が四半期決算発表後に急落したほか、インド国営石油精製所バーラト・ペトロリアム(BPCL)の株式売却入札が9月末まで2カ月延期されたことで約8%安と大きく売られ、指数の押し下げにつながった。
31日、リライアンス・インダストリーズの4-6月期売上高が前年比44%減と、急減したことを受け、売りを浴びたことや、米4-6月期GDP(国内総生産)が前期比年率換算でマイナス32.9%と、大幅に落ち込んだことが嫌気され、アジア市場が軟調となり、インド市場でも売りが優勢となった。
今週(3-7日)のインド市場は、新型コロナ感染再拡大や世界経済の動向、米中関係、政府の追加景気刺激策、原油価格の動向、主要企業の決算関連ニュース、さらにはRBI金融政策決定会合(6日)などが注目される。主な経済指標の発表の予定は3日の7月日経製造業PMI(購買担当者景気指数)や5日の7月日経サービス業PMIなど。
<関連銘柄>
上場インド<1549.T>、インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、
インドベア<2047.T>、iSエマジン<1582.T>
提供:モーニングスター社
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