<新興国eye>前週のブラジル株、FRBの景気支援策期待や税制改革期待で反発=BRICs市況

新興国

2020/8/3 11:33

 前週(7月27-31日)のブラジル株式市場は31日のボベスパ指数が前日比2.00%安の10万2912.2、週間ベースでは24日終値比0.52%高となり、反発した。

 週明け7月27日の指数は続伸して始まった。米議会が景気支援策として、1兆ドルの追加財政支出を検討していることや、ブラジル国内の税制改革が年内に進むとの期待感が買い材料となった。また、製薬最大手ハイペラ・ファーマの好決算も指数の押し上げにつながった。

 28日は利益確定売りが出て小反落。

 29日は反発した。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が、「景気回復が確実になったと確信するまであらゆる手段を取り続ける」と発言したことを受け、米景気支援策への期待感が強まり、米株高がブラジル株式市場にも波及した。

 30日は反落し、週末31日も値を下げ、続落した。

 30日は、米4-6月期GDP(国内総生産)が前期比年率換算32.9%減と、大幅に落ち込んだことが嫌気されたほか、米ビール大手アンハイザー・ブッシュのブラジル子会社の4-6月期売上高が新型コロナ危機の悪影響で前年比51.4%減となったことも、売り材料となった。31日は利益確定売り優勢の展開となった。

 今週(3-7日)の株式市場は、引き続き国内政治情勢や新型コロナ感染再拡大、欧米やアジアの経済活動再開の動向、香港問題などを巡る米中緊張、海外市場、特に米株市場、原油などの国際商品相場の動向、企業決算、さらにはブラジル中銀の金融政策決定会合(5日)などが注目される。主な経済指標の発表の予定は3日の7月貿易収支と7月マークイット製造業PMI(購買担当者景気指数)、4日の6月鉱工業生産、5日の7月マークイット・サービス業PMI、6日の7月ジェトゥリオ・バルガス財団IGP-DIインフレ指数(全国卸売物価指数)、7日の7月IPCA(拡大消費者物価指数)など。

<関連銘柄>

 ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、

 iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>

提供:モーニングスター社

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