レーザーテクが急落、21年6月期計画は市場予想下ブレ、開発費増も実態は強調

株式

2020/8/6 9:30

 レーザーテック<6920.T>がウリ気配でのスタートから反落し、前日比8.4%安の8620円まで値下がりする場面があった。前日発表した21年6月期の業績見通しが市場予想を下回ったことに反応した。

 同社は半導体回路の原版(フォトマスク)の欠陥検出装置の大手。21年6月期の業績見通しは、連結営業利益が170億円。急拡大した20年6月期(前期比90%増の151億円)に対し13%の増益を見込む。一方、市場予想は260億円前後だった。

 ただ、21年6月期は研究開発費の増加(前期比34憶円増)が大きな利益圧迫要因に想定しており、実態は計画よりも強い。半導体の回路の微細化の動きが加速する中、EUV(極端紫外線)を光源に用いる新技術に対応した装置の需要が膨らんでいる。受注残高は前期末時点で932億円(前々期末比68%増)に上る。

 野村証券は決算を受けたリポートで、同社のEUVパターンマスク欠陥検査装置「ACTIS」の売上は中期的に大きく拡大するとみて目標株価を7359円から1万834円に引き上げた。きょう6日の夕方にはアナリスト向け説明会(オンライン形式)が開催される。

提供:モーニングスター社

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