<新興国eye>前週のインド株、中銀の銀行支援策を好感し反発=BRICs市況
2020/8/11 9:52
前週(3-7日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の7日終値は前日比0.04%高の3万8040.57、週間ベースでも7月31日終値比1.15%高となり、反発した。
週明け3日は指数が4営業日続落して始まった。インド国内の新型コロナ感染者数が180万人を超えたことや、首相側近のアミット・シャー内相が感染したことが嫌気され、銀行株を中心に売り優勢となった。
4日は3営業日ぶりに反発。中欧米の強い経済指標を受け、アジア市場が堅調となり、インド株も買われた。
5日は反落した。ニルマラ・シタラマン財務相が「新型コロナによるロックダウン(都市封鎖)が景気回復の足かせになって景気回復が予想以上に遅れている」と指摘したことが嫌気された。
6日は再び反発し、週末7日も値を上げ、続伸した。
週後半は、インド準備銀行(RBI、中銀)が金融政策決定会合で、主要政策金利であるレポ金利を4.00%に据え置く一方、銀行の不良債権処理問題を解決するため、インド国立農業・農村開発銀行(NABARD)とインド国立住宅銀行(NHB)に対し、各500億ルピーの追加流動性を供給することを決めたことが好感され、買いが広がった。その後も農薬大手バイエル・クロップサイエンスと電力大手トレント・パワーが好調な四半期決算で急伸し、指数の上げを主導した。
今週(10-14日)のインド市場は、新型コロナ感染再拡大や世界経済の動向、米中関係、政府の追加景気刺激策、原油価格の動向、主要企業の決算関連ニュースなどが注目される。主な経済指標の発表の予定は11日の6月鉱工業生産や12日の7月CPI(消費者物価指数)、14日の7月WPI(卸売物価指数)など。
<関連銘柄>
上場インド<1549.T>、インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、
インドベア<2047.T>、iSエマジン<1582.T>
提供:モーニングスター社
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