<新興国eye>前週のブラジル株、米中関係悪化や新型コロナ感染再拡大で反落=BRICs市況
2020/8/11 10:30
前週(3-7日)のブラジル株式市場は7日のボベスパ指数が前日比1.30%安の10万2775.5、週間ベースでも7月31日終値比0.13%安となり、反落した。
週明け3日の指数は売り優勢で始まり、4日一段安となり、4営業日続落。
週前半は、国内の新型コロナ感染再拡大と大統領府で感染者が増え続けていることや、米中関係悪化への警戒感、金融大手イタウ・ウニバンクが四半期決算で純利益が前年比50%減となったことを嫌気する売りが広がったことなどが、指数の押し下げ要因となった。
5日は5営業日ぶりに反発し、6日も値を上げ、続伸した。
5日は、原油先物価格の急騰を受け、国営石油大手ペトロブラスが6%超急伸したことや、パウロ・ゲデス経済相が税制改革で増税を提案しない考えを示したことなどが買い材料となった。
6日は、前日開催のブラジル中銀金融政策決定会合で、市場予想通り政策金利を0.25ポイント引き下げ、過去最低水準の2.00%とし、今後の利下げ余地を残したことが好感され、買いが強まった。
週末7日は3日ぶりに反落した。トランプ米大統領が中国動画共有サービス「ティックトック(TikTok)」を運営するインターネット大手バイトダンス(字節跳動)、および中国対話アプリ「微信(ウィーチャット)」を運用する同業大手テンセント・ホールディングス(騰訊)との取引を禁止する大統領令に署名したため、米中関係の悪化懸念が強まり、ブラジル株にもリスク回避の売りが出た。
今週(10-14日)の株式市場は、引き続き国内政治情勢や新型コロナ感染再拡大、欧米やアジアの経済活動再開の動向、香港問題やティックトックなど中国IT企業を巡る米中緊張、海外市場、特に米株市場、原油などの国際商品相場の動向、企業決算などが注目される。主な経済指標の発表の予定は12日の6月小売売上高など。
<関連銘柄>
ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、
iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>
提供:モーニングスター社
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