来週の日本株の読み筋=底堅い展開か、緩和マネー流入で需給環境は良好

国内市況

株式

2020/8/14 17:31

 来週(17-21日)の東京株式市場は、底堅い展開か。連日の株価上昇で実体経済とのカイ離が広がっているものの、緩和マネーの流入により、需給環境は良好だ。新型コロナウイルス感染症への警戒感は残るが、米国では新規感染者数が減少に転じた。ワクチン開発をめぐるポジティブなニュースも断続的に浮上し、経済活動の再停止という最悪のシナリオが後退している。ワクチンの不発や一段の感染拡大といった強い逆風が吹かない限り、株式に対する強気スタンスが揺るがない可能性がある。

 日経平均株価は2月の高値2万4115円から3月の安値1万6358円までの下げ幅(7757円)の約9割を埋め戻した。2万4000円どころは昨年終盤から今年初にもみあった水準に当たり、大台に接近するにつれて戻り待ちの売りも増えそう。ただ、米株や米金利の動向次第では目先もう一段の上昇も想定される。

 スケジュール面では、国内で17日に4-6月期GDP、19日に7月貿易統計、21日に7月消費者化物価が発表される。海外では、17日に米民主党の党大会、大統領候補者正式指名(20日まで)、18日に米7月住宅着工件数、21日に米7月中古住宅販売件数などが予定されている。

 14日の日経平均株価は小幅に4日続伸し、2万3289円(前日比39円高)引け。朝方は、買いが先行した。13日の米国株式は高安まちまちながら、前日の好地合いを引き継ぎ、日経平均株価は寄り付き直後に2万3338円(前日比89円高)まで上昇した。きのうまでの3連騰(合計919円高)で利益確定売りも出やすく、下げに転じる場面もあったが、下値は限定的で、その後はプラス圏に持ち直した。ただ、上値も重く、大引けにかけて小高い水準でこう着した。市場では、「期待だけで買い上がるには限界がある」(準大手証券)との声が聞かれた。

提供:モーニングスター社

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