<新興国eye>前週の上海総合指数、景気回復期待で3週続伸=BRICs市況

新興国

2020/8/17 9:19

 前週(10-14日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数の14日終値が7日終値比0.18%高の3360.099となり、3週続伸した。

 週明け10日の指数は反発して始まった。7月CPI(消費者物価指数)が市場予想を上回ったことや、中国人民銀行(中銀)の易綱総裁が「金融政策をより柔軟化する」と発言したことが景気対策期待を強め、買い優勢となった

 11日は反落し、12日も値を下げ、続落。中国政府が米国による香港のキャリー・ラム行政長官ら政府関係者11人への制裁発動に対し、対米報復制裁を発表したことで、米中対立が強まったほか、7月の国内金融機関の新規人民元建て融資額が9927億元と、前月(1兆8100億元)を大幅に下回ったことなどが嫌気され、売り優勢となった。

 13日は小反発し、週末14日は大きく値を上げ、続伸した。

 13日は、米中が第1段階通商合意の順守状況を検証するための協議を週末(15日)に控え、様子見気分が広がり、慎重な取引となったが、米中関係の悪化や新型コロナの感染拡大で食料不足が懸念されるとして、山東登海種業などの農業関連株が買われ、指数をサポートした。

 14日は、7月小売売上高が市場予想に反し前年同月を割り込んだが、かえって政府の景気追加対策への期待感が高まり、買い優勢となった。

 今週(17-21日)の株式市場は、引き続き新型コロナ感染再拡大や世界経済の動向、香港問題やティックトックなどを巡る米中対立、海外の金融市場の動向、株価支援・景気対策、人民元相場、原油などのコモディティ(国際相場商品)相場などが注目される。主な経済指標の発表の予定はない。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

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