<新興国eye>前週のロシアRTS指数、新型コロナワクチン承認を好感し続伸=BRICs市況
2020/8/17 10:36
前週(10-14日)のロシア株式市場はRTS指数(ドル建て)の14日終値が前日比0.18%安の1323.8、前週比では4.12%高となり、続伸した。
週明け10日の指数は3営業日続落して始まった。1-6月期貿易黒字が前年比41.8%減と急減したことから景気悪化懸念が広がり、売り優勢となった。
11日は急反発し、13日まで3日続伸した。
11日は、プーチン大統領がロシア独自の新型コロナウイルス用ワクチンを承認し、10月から使用を開始する見通しとなったことが好感され、買い優勢となった。特に、ワクチンを開発した医薬品大手ビンノファルムの親会社である複合企業大手AFKシステマが急伸し、指数の上げを主導した。
12日は、前日引け後にロシア連邦統計局が発表した4-6月期GDP(国内総生産)が前年比8.5%減となったものの市場予想ほど悪くなかったことや、海外株高、米国の週間石油統計で原油在庫が減少したことを受けた原油先物価格が上昇したことなどが買い材料となった。
13日は、インターネットサービス最大手ヤンデックスが米モルガンスタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)が算出しているMSCIロシア指数の構成銘柄に加えられたことを受けて急伸し、指数の押し上げにつながった。
週末14日は高値警戒感から利益確定売りが出て、小反落した。
今週(17-21日)のロシア市場は引き続き、新型コロナ感染再拡大や世界経済、特に米国経済の動向、米中関係、ロシア国内の景気対策や原油価格、ルーブル相場、主要企業の四半期決算などが焦点となる。また、原油価格に影響を与える18日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や19日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。主な国内経済指標の発表の予定は17日の7月鉱工業生産や18日の7月PPI(生産者物価指数)、20日の7月小売売上高と7月失業率など。RTS指数の予想レンジは1250-1350ポイント。
<関連銘柄>
RTS連動<1324.T>、iSエマジン<1582.T>、iS新興国<1362.T>、
WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、原油<1690.T>、
野村原油<1699.T>、iエネルギー<2024.T>
提供:モーニングスター社
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