<新興国eye>前週のブラジル株、原油安や米追加対策協議の不調で続落=BRICs市況
2020/8/17 10:43
前週(10-14日)のブラジル株式市場は14日のボベスパ指数が前日比0.89%高の10万1353.5、週間ベースでは7日終値比1.38%安となり、続落した。
週明け10日の指数は反発して始まった。トランプ米大統領が前の週末、米景気追加対策の大統領令に署名したことを受け、欧州市場が堅調となったことや、原油先物価格の上昇が好感され、買い優勢となった。
11日は反落し、13日まで3日続落した。
11日は、ブラジル中央銀行の金融政策決定会合議事録で、中銀の利下げが限界に近付いていることが分かり、追加利下げ観測が後退したことや、大手投資銀行BTGパクチュアルが四半期決算で減益となったことが嫌気され、売り優勢となった。
12日は、米国の追加景気対策が米議会の支持を得られず、合意が遅れるとの懸念が強まったものの、ボルソナロ大統領が財政支出の上限ルールを尊重する考えを示し、パウロ・ゲデス財務相が懸念した財政危機が後退したことや、原油先物価格の上昇が支援し、指数は小幅安にとどまった。
13日は、米追加景気刺激策をめぐる政治の混乱や、IEA(国際エネルギー機関)による20年の世界石油需要見通しが下方修正され原油先物価格が下落したことなどを受け、指数は大きく売られた。
週末14日は4日ぶりに反発した。アパレル大手エーリングや化粧品大手ナチュラ、製紙大手スザノ・パペル・エ・セルロースの四半期決算が好調だったことなどを受け、買い優勢となった。
今週(17-24日)の株式市場は、引き続き国内政治情勢や新型コロナ感染再拡大、欧米やアジアの経済活動再開の動向、香港問題やティックトックなど中国IT企業を巡る米中対立、海外市場、特に米株市場、原油などの国際商品相場の動向、企業決算などが注目される。主な経済指標の発表の予定はない。
<関連銘柄>
ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、
iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>
提供:モーニングスター社
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