<新興国eye>前週のインド株、リライアンス急伸受け反発=BRICs市況

新興国

2020/9/14 10:30

 前週(7-11日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の11日終値は前日比0.04%高の3万8854.55、週間ベースでも4日終値比1.30%高となり、反発した。

 週明け7日の指数は3営業日ぶりに反発して始まった。インド準備銀行(RBI)の低金利政策が長期化するとの見方が強まり、相場を支援した。

 8日は反落し、9日も値を下げ、続落。8日は、インド国防省傘下の弾薬・ミサイル製造大手バーラト・ダイナミクスが政府の持ち株(15%)売却を受けて急落、指数を押し下げた。9日は、英・スウェーデン資本の製薬大手アストラゼネカが新型コロナワクチンの臨床試験を一時中断したことを受け、アストラゼネカのインド法人、アストラゼネカ・ファーマが急落、指数の下げを主導した。

 10日は反発し、週末11日も値を上げ、続伸した。

 10日、前日に世界最大の製油所を運用するリライアンス・インダストリーズの小売子会社リライアンス・リテールが米プライベートエクイティ(PE)ファンドのシルバーレイク・パートナーズから750億ルピー(約1084億円)の出資を受けることが好感され、リライアンスが大きく買われたが、この日は米オンライン小売大手アマゾン・ドットコムがリライアンス・リテールの約200億ドル(約2.1兆円)の株式を取得するとの報道を受け、リライアンスが一段高。指数も急伸した。

 11日は、中国との国境に接するインド北部カシミール州ラダックで起きた中国軍とインド軍の衝突が両軍撤退で合意したこと受け、地政学リスクが後退。指数を支援した。

 今週(14-18日)のインド市場は、新型コロナ感染再拡大や世界経済、特に米・中・欧の動向、米中関係、政府の追加景気刺激策、原油価格の動向、主要企業の決算関連ニュースなどが注目される。主な経済指標の発表予定は14日の8月WPI(卸売物価指数)と8月CPI(消費者物価指数)など。

<関連銘柄>

 上場インド<1549.T>、インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、

 インドベア<2047.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

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