<新興国eye>ブラジル中銀、政策金利を据え置き―利下げは9会合連続で中断
2020/9/17 12:54
ブラジル中央銀行は16日の金融政策決定委員会で、政策金利(セリック)である翌日物金利誘導目標を過去最低水準の2.00%に据え置くことを全員一致で決めた。市場予想通りだった。
中銀は19年6月まで10会合連続で現状維持を決めたが、翌7月に景気回復ペースが鈍化する見通しが強まったため、18年3月以来1年4カ月ぶりに利下げに踏み切った。20年に入り、新型コロナ危機による景気悪化懸念が強まったため、前回8月会合まで9会合連続の利下げを決めていた。
中銀は政策決定後に発表した声明文で、政策金利を据え置いたことについて、「今回の据え置き決定は(現在、物価目標を大きく下回っている)インフレ率が21年の物価目標に収束するとの標準予測に合致する」とし、過去9回連続の利下げ効果を見守る必要性を指摘している。
また、「現在の経済状況はかなり強い景気刺激を必要としているが、金融市場の安定を維持することを考えると、もし利下げの余地が残されているとしても小さくなる」と指摘している。中銀は8月、追加利下げが(通貨レアルの下落を招くなど)金融資産の価値を不安定にする手前の段階に来たとの認識を示し、追加利下げに慎重な姿勢を示していた。
今後の金融政策については、「次回以降の金融政策による景気刺激の現在の程度に対する調整が起こるとしても漸進的なものとなる。調整は財政赤字やインフレの見通しによって左右される」とし、さらに、「期待インフレ率とインフレ見通しが21年の物価目標(中心値3.75%、レンジは2.25-5.25%)に十分に近づかなければ、今の金融政策による景気刺激を後退させることはない」とし、再利下げの可能性は否定しなかったものの、金融調整の規模やペースは小さくなることを示唆した。
ブラジル経済の現状については前回会合時と同様、「ブラジル経済は一部回復の兆しが見られるものの、政府による緊急的な低所得者向け現金給付プログラムの効果にもかかわらず、ソーシャル・ディスタンス(社会的距離)の影響を直接受ける、いくつかの業種では依然、低迷している」と先行きに懸念を示した。
次回の金融政策決定会合は10月27-28日に開かれる予定。
<関連銘柄>
ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、
iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>
提供:モーニングスター社
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