<新興国eye>前週のロシアRTS指数、ガスプロムの減配観測で3週ぶり反落=BRICs市況

新興国

2020/9/28 10:22

 前週(21-25日)のロシア株式市場はRTS指数(ドル建て)の25日終値が前日比2.04%安、前週比でも5.21%安となり、3週ぶりに反落した。

 週明け21日の指数は大きく下げ、4営業日続落して始まった。新型コロナウイルスの感染第2波への懸念で原油安となったことや、米議会で追加景気対策の内容や規模をめぐり、政府と野党・民主党の意見がまとまらず、海外市場が軟調となったことが嫌気された。

 翌22日は反発し、23日も小幅値を上げ、続伸。海外市場が持ち直したことや、米国のメキシコ湾岸での原油減産を受け、原油先物価格が回復。ロシア株にも買い戻しが入った。

 24日は小反落し、週末25日は大きく値を下げ、続落した。

 24日は、多くの国で新型コロナウイルスの感染者数の増加が止まらず、世界景気の回復鈍化懸念が強まったことや、原油安を受け、売り優勢に。25日は、国営天然ガス大手ガスプロムが減配するとの観測が広がり、指数の下げが加速した。

 今週(9月28日-10月2日)のロシア市場は引き続き、新型コロナ感染再拡大や世界経済、特に米国経済の動向、米中関係、ロシア国内の景気対策や原油価格、ルーブル相場、主要企業の四半期決算などが焦点となる。また、原油価格に影響を与える29日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や30日の米EIA週間石油在庫統計、さらには旧ソ連・ベラルーシの政治混乱やロシアの野党指導者の毒殺未遂事件に絡んだ西側による対ロ制裁も注目される。主な国内経済指標の発表予定は1日の9月製造業PMI(購買担当者景気指数)など。RTS指数の予想レンジは1100-1200ポイント。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、iSエマジン<1582.T>、iS新興国<1362.T>、

 WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、原油<1690.T>、

 野村原油<1699.T>、iエネルギー<2024.T>

提供:モーニングスター社

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