<相場の読み筋>10月5日

2020/10/5 7:42

 前週末2日の米国株式は、3日ぶりに反落した。NYダウが前日比134.09ドル安の2万7682.81ドル、ナスダック総合指数が同251.491ポイント安の1万1075.016ポイントで取引を終了。出来高概算は、NY市場が9億110万株、ナスダック市場が35億8883万株だった。トランプ米大統領が、新型コロナウイルスに感染したことが判明。米政治・経済動向に対する警戒感が高まり、NYダウの下げは一時、430ドルを超える場面がみられた。売り一巡後は、米民主党のペロシ下院議長が、航空会社の雇用支援で合意が近いと発言したと報じられたこともあり、追加経済対策への期待感が浮上し、下げ幅を縮小した。取引開始前に発表された米9月雇用統計は、季節調整済みの非農業分野の雇用者数が前月比66万1000人増で、市場予想平均の同80万人増を下回った。

 ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は、アップル<AAPL>やアルファベット(グーグルの持株会社)<GOOG>、マイクロソフト<MSFT>などが下落し、同指数の重しとなった。

 5日の東京株式は、反発スタートとなりそう。前週末2日は、トランプ米大統領が新型コロナウイルスに感染したことが判明し、先行き不透明感や週末要因などから下落して取引を終えた。現地2日の米国株式が、大幅な下落とならなかったことから、買い優勢の動きが期待される。ただ、同大統領の病状に関する報道に、神経質な動きとなることも予想され、注意したい。為替相場は、ドル・円が1ドル=105円台の半ば(前週末2日終値は105円17-19銭)、ユーロ・円が1ユーロ=123円台の半ば(同123円28-32銭)と円安方向にあることから、輸出関連銘柄には支えとなりそう。前週末2日のADR(米国預託証券)は円換算値で、ホンダ<7267.T>、キヤノン<7751.T>、三菱UFJ<8306.T>などが、同2日の東京終値に比べ高い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、2日の大阪取引所終値比195円高の2万3175円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

関連記事

  • 鍋島高明のアマチュア相場師列伝:石油王ゲッティ

    コラム

    2020/10/4 9:00

     石油王ゲッティ(1892~1976)は株の買い占めに当たっては自己資金を投下して突進するのはもちろんだが、同時に信用で借りられるだけの借金を心掛けた。ゲッティは税金をことのほか嫌った。能率の悪い政府・・・…続き

    Web相場師列伝
  • 9月日銀短観、ソフト投資堅調

    ニュース

    2020/10/2 17:31

     日銀の企業短期経済観測調査(短観)の9月調査では、大企業の製造業・非製造業の業況判断DIの悪化に歯止めが掛かった。2020年度の設備投資額は(ソフトウエア含まず)前回6月から下方修正されたものの、ソ・・・…続き

    cc
  • 堂々!勝負株 BBSec(4398)

    堂々!勝負株

    2020/10/2 17:31

     ブロードバンドセキュリティ(=BBSec、4398・JQ)はもみ合い上放れが期待される。ITセキュリティーの需要が高まっており、業績は高成長。特に、ITセキュリティーへの意識の高まりを背景に脆弱(ぜ・・・…続き

    vv

マーケット情報

▲ページTOPへ