<新興国eye>前週のインド株、映画館営業再開を好感し3週ぶり反発=BRICs市況
2020/10/5 10:05
前週(9月28日-10月1日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の10月1日終値は前日比1.65%高の3万8697.05、週間ベースでも9月25日終値比3.50%高となり、3週ぶりに反発した。週末2日は「マハトマ・ガンジー生誕日」の祝日で休場だった。
週明け9月28日の指数は続伸して始まった。アジア市場が堅調となったほか、国内では財務省が10-12月期に国営銀行に資本注入するとの観測が出て銀行セクターが買われ、指数を押し上げた。
29日は小反落。前日値を上げた銀行セクターに利益確定売りが出た一方、運輸・物流セクターが業績回復期待で買われ、売買が交錯する中、相場はほぼ横ばいとなった。
30日は反発し、10月1日も値を上げ、続伸した。
30日は、世界最大の製油所を運用するリライアンス・インダストリーズの小売部門、リライアンス・リテール・ベンチャーズが米プライベートエクイティ(PE)ファンドのジェネラル・アトランティックから367億5000万ルピーの出資を受けると伝わったほか、インド準備銀行(RBI)が4月に導入した、州政府の当座借り越し(オーバードラフト)規制の緩和とRBIから州政府への一時的な資金不足を賄うための歳入補填借り入れ(WMA)の限度額引き上げの終了期限を21年3月末まで6カ月間延長したことも支援材料となった。
1日は、政府が入場者数を定員の50%に制限することを条件に、地方での映画館の段階的な営業再開を許可したことを好感し、映画館チェーン大手のPVRとINOXレジャーが急伸、指数の上げを主導した。
今週(5-9日)のインド市場は、新型コロナ感染再拡大や世界経済、特に米・中・欧の動向、米中関係、政府の追加景気刺激策、原油価格の動向、主要企業の決算関連ニュースなどが注目される。主な経済指標の発表予定は6日の9月日経サービス業PMI(購買担当者景気指数)など。
<関連銘柄>
上場インド<1549.T>、インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、
インドベア<2047.T>、iSエマジン<1582.T>
提供:モーニングスター社
関連記事
-
東邦金属が続急落、信用取引での増し担保措置を嫌気
2020/10/5 10:04
東邦金属が続急落し、一時225円安の1865円を付けている。東京証券取引所は前週末2日引け後、5日の売買分から信用取引を使った同社株の売買について、増し担保措置を実施すると発表。資金・・・…続き
-
No.1が急騰、5日付株式新聞は新興市場面で同社株を紹介
2020/10/5 9:57
中小事業者支援型のOA(office automation)などを手掛けるNo.1が急騰し、一時315円高の3450円を付けている。5日付の株式新聞は新興市場面で同社株を紹介、刺激材・・・…続き
-
<新興国eye>前週の上海総合指数、大型連休前の手じまい売りで続落=BRICs市況
2020/10/5 9:56
前週(9月28-30日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数の30日終値が25日終値比0.04%安の3218.052となり、続落した。10月相場入りした1日と週末2日はいずれも「国慶節」と「中・・・…続き