<新興国eye>ベトナム中央銀行、主要政策金利を一斉に引き下げ―20年内で3回目

新興国

2020/10/7 13:28

 ベトナム国家銀行(中央銀行)は9月30日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に伴う経済振興策として、主要政策金利の引き下げに関する決定第1728号/QD-NHNNを公布した。今回の利下げは、3月と5月に続いて20年内で3回目となる。

 決定では、主要政策金利を以下のように定めている。

項目/金利/引き下げ幅

貸付基準利率(リファイナンスレート)/年4.0%/0.50ポイント

基準割引率(ディスカウントレート)/年2.5%/0.50ポイント

銀行間のオーバーナイト(翌日物)/年5.0%/0.50ポイント

公開市場操作(OMO)を通じた買戻条件付金利/年2.5%/0.50ポイント

 また、同日に公布された決定第1729号/QD-NHNNおよび決定第1730号/QD-NHNNでは、金融機関・海外銀行支店が適用するドン建て預金の上限金利、および5つの優遇分野に対するドン建て短期貸付の上限金利を以下のように定めている。

項目/金利/引き下げ幅

期間1カ月以上6カ月未満の定期預金の上限金利/年4.0%/0.25ポイント

5つの優遇分野に対するドン建て短期貸付の上限金利/年4.5%/0.50ポイント

 5つの優遇分野は、「農業農村分野」「輸出企業の生産販売活動」「中小企業の生産販売活動」「裾野産業分野」「ハイテク応用産業分野」となっている。

 各決定はいずれも20年10月1日に発効した。

【筆者:VERAC Company Limited】

2002年ベトナム・ホーチミン市で創業。「ベトナム株・経済情報」「VIETJOベトナムニュース」、「VIETJOライフ」の自社媒体を通じ、経済、金融情報を中心に毎日数十本のベトナム関連記事を配信する。業界で唯一、全上場企業約760社の日本語企業データベースを保有。また調査可能な非上場企業のユニバースは70万社を誇る。15年超にわたり蓄積した情報とネットワークを駆使した企業信用調査に強み。

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提供:モーニングスター社

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