日経平均は33円安と小反落、米国株高で買い先行もその後下げ転換、高値警戒で利益確定売り=9日前場
9日前場の日経平均株価は前日比33円87銭安の2万3613円20銭と小反落。朝方は、買いが先行した。米追加経済対策を巡る期待感の高まりから、8日の米国株式が上昇した流れを受け、寄り付き直後に2万3725円58銭(前日比78円51銭高)まで値を上げた。ただ、きのう約8カ月ぶりの高値水準に進み、高値警戒感から利益確定売りも出やすく、下げ転換。前引け近くには一時2万3607円00銭(同40円07銭安)まで弱含んだ。なお、この日算出の日経平均先物ミニ・オプション10月限のSQ(特別清算指数)の市場推定値は2万3724円23銭。
東証1部の出来高は5億4199万株、売買代金は1兆1854億円。騰落銘柄数は値上がり541銘柄、値下がり1544銘柄、変わらず86銘柄。
市場からは「当然の一服と言える。今週はよく上がったし、週末事情もあり、利益確定売りが出てくる。さらに一段上に進むには支援材料が必要だ。ただ、過剰流動性など背景要因に変わりはなく、上昇基調は維持されている」(中堅証券)との声が聞かれた。
業種別では、三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>などの不動産株や、野村<8604.T>、大和証G<8601.T>などの証券商品先物株が軟調。大成建設<1801.T>、積水ハウス<1928.T>などの建設株も売られた。日水<1332.T>、サカタのタネ<1377.T>などの水産農林株も値を下げ、JR西日本<9021.T>、日通<9062.T>などの陸運株も安い。国際帝石<1605.T>などの鉱業株や、第一三共<4568.T>、エーザイ<4523.T>などの医薬品株もさえない。
半面、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株が堅調。ファストリテ<9983.T>、良品計画<7453.T>、7&iHD<3382.T>などの小売株も買われた。ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も引き締まった。
個別では、ダントーHD<5337.T>、C&R社<4763.T>、キャリアL<6070.T>、ビーグリー<3981.T>、日触媒<4114.T>などの下げが目立った。半面、三桜工<6584.T>がストップ高となり、SHIFT<3697.T>、ハイアス&C<6192.T>、アイモバイル<6535.T>、大有機化<4187.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、30業種が下落した。
提供:モーニングスター社
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