日経平均は27円安と小反落、利益確定売りに次第安の場面も、値下がり銘柄数1400超=9日後場

 9日後場の日経平均株価は前日比27円38銭安の2万3619円69銭と小反落。朝方は、買いが先行した。米追加経済対策を巡る期待感の高まりから、8日の米国株式が上昇した流れを受け、寄り付き直後に2万3725円58銭(前日比78円51銭高)まで値を上げた。ただ、きのう約8カ月ぶりの高値水準に進み、高値警戒感から利益確定売りも出やすく、下げに転じた。週末要因もあって売り継続に次第安となり、後場中盤には一時2万3552円73銭(同94円34銭安)まで軟化したが、その後は大引けにかけて下げ渋った。なお、この日算出の日経平均先物ミニ・オプション10月限のSQ(特別清算指数)値は2万3724円23銭。

 東証1部の出来高は10億1362万株、売買代金は2兆1225億円。騰落銘柄数は値上がり690銘柄、値下がり1405銘柄、変わらず84銘柄。

 市場からは「週末で利益確定売りやポジション調整売りが出て、上値が重い。ただ、日経平均は高値更新、その後に調整という動きを繰り返しており、リズム的には一進一退のなかでしっかりだ。金融相場ではなかなか相場は崩れない」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、三井不<8801.T>、菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>などの不動産株や、野村<8604.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株が軟調。JR西日本<9021.T>、日通<9062.T>などの陸運株や、日本製鉄<5401.T>、丸一管<5463.T>などの鉄鋼株も安い。国際帝石<1605.T>などの鉱業株や、鹿島<1812.T>、積水ハウス<1928.T>などの建設株も売られた。

 半面、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株が堅調。ファストリテ<9983.T>、良品計画<7453.T>、7&iHD<3382.T>などの小売株も買われた。エムスリー<2413.T>、サイバー<4751.T>などのサービス株や、SUMCO<3436.T>などの金属製品株も値を上げた。

 個別では、ダントーHD<5337.T>、C&R社<4763.T>、マルマエ<6264.T>、タキヒヨー<9982.T>、キャリアL<6070.T>などの下げが目立った。半面、三桜工<6584.T>がストップ高となり、ハイアス&C<6192.T>、SHIFT<3697.T>、アイモバイル<6535.T>、サムコ<6387.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、28業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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