<新興国eye>前週のブラジル株、米追加景気刺激策などを受け6週ぶり反発=BRICs市況

新興国

2020/10/12 11:24

 前週(5-9日)のブラジル株式市場は9日のボベスパ指数が前日比0.45%安の9万7483.3、週間ベースでは2日終値比3.69%高となり、6週ぶりに反発した。

 週明け5日の指数は大きく反発して始まった。トランプ米大統領が前の週末に新型コロナ感染で緊急入院したものの、週明け早々にホワイトハウスに復帰し、海外市場が堅調となったことを受け、ブラジル市場でも買いが優勢となった。また、ブラジル中央銀行が発表した経済週報「フォーカス・ブルティン」で、20年実質GDP(国内総生産)の見通しが前週予想の対前年比5.04%減から5.02%減へと改善方向に上方修正され、景気回復期待が高まったことも支援材料となった。

 6日は反落し、7日も値を下げ、続落。トランプ大統領が追加景気刺激策をめぐる議論を11月3日の大統領選挙後に先延ばしたことが嫌気され、売り優勢となった。

 8日は3日ぶりに反発した。トランプ大統領が航空業界への一時帰休中の従業員給与を国が肩代わりする給与支援制度(総額250億ドル)の延長を支持したことが好感され、買い戻しが広がった。

 週末9日は反落した。米大統領選挙やブレグジット(英国による欧州連合からの離脱)の先行き不透明や新型コロナ感染拡大でロックダウン(都市封鎖)の地域が広がる恐れなどが重しとなり、リスク投資が控えられ、売りが強まった。

 今週(13-16日)の株式市場は、引き続き国内政治情勢や新型コロナ感染再拡大、トランプ大統領の健康問題や米大統領選の動向、ティックトックなど中国IT企業を巡る米中緊張、欧米やアジアの市場動向、原油などの国際商品相場の動向、企業決算などが注目される。主な経済指標の発表予定は15日の8月IBC-Br経済活動指数など。12日は「聖母の日」の祝日で休場となる。

<関連銘柄>

 ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、

 iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>

提供:モーニングスター社

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