(再送)日経平均は16円高と小反発、売り一巡後に上げ転換、ファーストリテ株高など支え=16日前場

 16日前場の日経平均株価は前日比16円14銭高の2万3523円37銭と小反発。朝方は、売りが先行した。15日の欧米株安を受け、寄り付き後まもなく2万3465円42銭(前日比41円81銭安)まで軟化した。ただ、21年8月期連結業績予想(IFRS基準)で過去最高の純利益予想を示したファーストリテ<9983.T>の株価上昇(上場来高値更新)が指数に大きく寄与し、上げに転じて一時2万3538円74銭(同31円51銭高)まで強含んだ。その後、小安くなる場面もあったが、下値は限定され、前引けにかけて底堅く推移した。時間外取引での米株価指数先物高も支えとして意識された。なお、ファストリテの指数寄与度はプラス112円強だった。

 東証1部の出来高は4億211万株、売買代金は8230億円。騰落銘柄数は値上がり938銘柄、値下がり1092銘柄、変わらず133銘柄。

 市場からは「ファーストリテの株高効果に尽きるが、このまま株価を維持できれば、後場も底堅いだろう。いずれにしても上にも下にも行きづらい状況であり、新たな展開材料待ちだ」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が堅調。野村<8604.T>、丸三証<8613.T>などの証券商品先物株も高い。日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株や、東電力HD<9501.T>、中国電力<9504.T>などの電気ガス株も買われた。三井倉HD<9302.T>、近鉄エクス<9375.T>などの倉庫運輸関連株も値を上げた。

 半面、中外薬<4519.T>、武田薬<4502.T>、塩野義薬<4507.T>などの医薬品株が軟調。三菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>、東建物<8804.T>などの不動産株も売られた。JR東海<9022.T>、JR東日本<9020.T>などの陸運株や、ブリヂス<5108.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株も安い。

 個別では、パソナ<2168.T>がストップ高カイ気配となり、セラク<6199.T>がストップ高。ジーンズメイト<7448.T>、三栄建築<3228.T>、ベイカレント<6532.T>などの上げも目立った。半面、理ビタ<4526.T>(監理)、ヨシムラFH<2884.T>、DDHD<3073.T>、松竹<9601.T>、テラスカイ<3915.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、23業種が下落した。

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ