<新興国eye>前週のロシアRTS指数、欧州の対ロ制裁、海外株安・原油安受け反落=BRICs市況
2020/10/19 10:30
前週(12-16日)のロシア株式市場はRTS指数(ドル建て)の16日終値が前日比0.05%高の1132.8、前週比では2.71%安となり、反落した。
週明け12日の指数は小反落して始まり、13日も値を下げ、続落。
週前半は、EU(欧州連合)外相会議がロシアの野党指導者の毒殺未遂事件絡みで対ロ制裁の実施を決めたことや、米国のメキシコ湾岸を襲ったハリケーンの鎮静化でブレント原油先物が1バレル=42ドルを割り込んだことが嫌気された。その後も欧米市場が下落し、ロシア市場でも売り優勢となった。
14日は3日ぶりに反発。IMF(国際通貨基金)がロシアの20年成長率見通しを前回6月予想のマイナス6.6%から同4.1%に引き上げたことや、IEA(国際エネルギー機関)が21年の世界原油需要見通しを日量換算で500万バレル上方修正したことを受け、原油先物価格が42.5ドルに回復したことを受け、ロシア株は持ち直した。
15日は大きく反落。ムニューシン米財務長官が追加景気刺激策は米大統領選挙(11月3日)後のかなり先になるとの見通しを示したことを受け、売り優勢に傾いた。
週末16日は小反発した。買い戻しが入った一方、ロシアのインターネットサービス最大手ヤンデックスが金融大手TCSグループの買収を断念したことを受けて急落したため、指数の上値を抑えた。
今週(19-23日)のロシア市場は引き続き、新型コロナ感染再拡大や世界経済、特に米国の追加景気刺激策、ロシア国内の景気対策や原油価格、ルーブル相場、主要企業の四半期決算、さらにはロシア中銀の金融政策決定会合(23日)などが焦点となる。また、原油価格に影響を与える20日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や21日の米EIA週間石油在庫統計、さらには、旧ソ連・ベラルーシの政治混乱やロシアの野党指導者の毒殺未遂事件に絡んだ西側による対ロ制裁も注目される。主な国内経済指標の発表予定は20日の9月失業率と9月小売売上高など。RTS指数の予想レンジは1190-1150ポイント。
<関連銘柄>
RTS連動<1324.T>、iSエマジン<1582.T>、iS新興国<1362.T>、
WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、原油<1690.T>、
野村原油<1699.T>、iエネルギー<2024.T>
提供:モーニングスター社
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