<新興国eye>トルコ電気自動車TOGG、中国メーカーと自動車用リチウムイオン蓄電池で戦略提携へ

新興国

2020/10/22 10:25

 トルコ資本による同国初の国産電気自動車の開発を目指しているトルコ・オートモービル・イニシアチブ・グループ(TOGG)は20日、中国の電気自動車用リチウムイオン蓄電池大手の孚能科技(ファラシス・エナジー)と共同でリチウムイオン蓄電池モジュールや蓄電池パック製品を開発・生産する戦略的提携を結ぶことで基本合意したことを明らかにした。

 合意に基づいて、TOGGは21年早々にも孚能科技との合弁子会社をトルコに設立し、孚能科技から供給されるリチウムイオン蓄電池を使って、蓄電池モジュールや蓄電池パックなどの蓄電装置を開発・生産し、トルコ国内やトルコ周辺国に販売する計画。TOGGは18年から2年にわたり、世界の30社以上のバッテリーサプライヤーと接触し、リチウムイオン蓄電池関連製品の戦略パートナーを模索していた。

 トルコの国産電気自動車の開発構想は、エルドアン大統領が17年11月、国産車の製造に着手するため、複合企業大手アナドル・グループや軍用車両製造大手BMC、複合企業大手コチ・ホールディング、トルコ携帯電話サービス最大手タークセル、複合企業大手ゾルル・ホールディングの国内大手5社による企業コンソーシアムを立ち上げたことから始まる。その後、大手5社は18年6月に合弁会社TOGGを設立。各社がいずれも19%出資し、トルコ商工会議所連合会(TOBB)も残りの5%を出資している。

 TOGGは5月からトルコ北西部ブルサ県ゲムリクで新工場の建設に着手しており、電気自動車の専業メーカーとして、22年から量産化を開始。年間17万5000台の国産電気自動車を生産する計画で、35年までに生産台数を年間100万台に引き上げるとしている。

<関連銘柄>

 iS新興国<1362.T>、上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

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