<新興国eye>トルコ中銀、予想外の主要政策金利を据え置き―トルコリラ急落

新興国

2020/10/23 11:27

 トルコ中央銀行は22日の金融政策決定会合で、主要政策金利である1週間物レポ金利を現行の10.25%に据え置くことを決めた。市場の大方は2会合連続の利上げを予想していため、サプライズとなった。この決定直後、通貨トルコリラは1ドル=7.9797リラと、2.1%急落し、過去最安値を付けた。

 中銀は主要政策金利を据え置く代わりに金利の上下幅(コリドー)の上限となる後期流動性貸出金利を13.25%から14.75%に1.50ポイント引き上げ、翌日物貸出金利との差を3.00ポイントに設定した。市場では、政策金利を高め誘導できるようにした一種の金融引き締め措置と見ているものの、直後にトルコリラが下落したことから効果は期待薄と見ている。

 中銀は会合後に発表した声明文で、「これまでの措置(政府の景気刺激策や中銀の金融緩和、市場安定化の対策)により、経済活動の回復が続いている」とした上で、「強い信用拡大の勢いと金融市場安定に伴い、景気回復のペースが速まった結果、インフレが加速し始めた。しかし、期待インフレ率やインフレ加速リスクを抑制するための金融政策や流動性対策が講じられ、すでに強い金融引き締めの金融状況が整った」と主要政策金利の現状維持を決めたとしている。

 トルコのインフレ率は9月が前年比11.75%上昇と、8月の11.77%上昇から伸びが減速した。また、市場予想の12.13%上昇を下回った。また、全体指数から値動きの激しい食品やエネルギーなどを除いたコアCPI(グループC)は前年比10.06%上昇と、8月の11.03%上昇を下回り、伸びが減速した。

 また、中銀は今回の会合でも、「ディスインフレ(物価上昇率の鈍化)のプロセスを維持することがソブリンリスク(国の信用リスク)を抑え、長期金利の低下、さらには景気回復を強める上で重要なカギを握る」とした。さらに、前回会合時と同様、「ディスインフレのプロセスを維持するには、今後、慎重な金融政策運営が必要となる。こうした観点から、金融政策のスタンスはディスインフレのプロセスが続くようコアインフレ率の指標をよく見て決められ、物価と金融市場の安定を目指し、あらゆる手段を講じていく」とし、インフレリスクが高まらないよう慎重な金融政策が必要との考えを改めて強調した。

 次回の金融政策決定会合は11月19日に開かれる予定。

<関連銘柄>

 iS新興国<1362.T>、上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

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