<新興国eye>前週のブラジル株、米追加景気対策期待などを材料に3週続伸=BRICs市況

新興国

2020/10/26 11:41

 前週(19-23日)のブラジル株式市場は23日のボベスパ指数が前日比0.65%安の10万1259.8、週間ベースでは16日終値比3.00%高となり、3週続伸した。

 週明け19日の指数は反発して始まり、22日まで4日続伸した。

 週前半は、中国7-9月期GDP(国内総生産)が前年比4.9%増と、市場予想(同5.5%増)を下回ったものの、前4-6月期の同3.2%増を上回り、着実に回復していることから、ブラジルの対中輸出が拡大するとの思惑で買い優勢となった。また、米医薬品大手ファイザーが11月下旬にもFDA(米食品医薬品局)に新型コロナワクチンの緊急使用許可を申請するとの見通しも支援材料に。その後は米国の追加景気対策をめぐる民主党と政府の協議が進展しているとの観測で、買いが一段と強まった。

 週半ばの21日は利益確定売りに押される場面もあったが、結局、小幅高。週後半は、米議会で民主党のペロシ下院議長が追加景気対策をめぐり、大統領選挙(11月3日)前にも政府と合意し、立法化されるとの見通しを示したことを受け、米株市場が上昇し、ブラジル市場でも買い優勢となった。

 週末23日は5日ぶりに反落した。手掛かり材料難となる中で、これまでの相場上昇を受けた利益確定売りが強まった。

 今週(26-30日)の株式市場は、引き続き国内政治情勢や新型コロナ感染再拡大、米国の追加景気対策、米大統領選の動向、米中関係、欧米やアジアの市場動向、原油などの国際商品相場の動向、企業決算、さらにはブラジル中銀の金融政策決定会合(28日)などが注目される。主な経済指標の発表予定は29日のジェトゥリオ・バルガス財団(FGV)10月IGP-MIインフレ指数と9月財政収支など。

<関連銘柄>

 ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、

 iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>

提供:モーニングスター社

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