インパクト、双日と資本・業務提携

ニュース

2020/10/27 17:30

 インパクトホールディングス(6067・M)はこのほど、双日(2768)との資本・業務提携を発表した。インパクトは発行済み株式総数の2.40%に相当する15万6000株の新株式を発行し、1株3212円で双日に割り当てる。双日はインパクトの第7位株主となり、インパクトの取締役を1人指名する予定だ。

M&A積極化、海外事業で協力

 インパクトは今回調達した4億9264万円をM&A(企業の合併・買収)に伴う株式取得費用に充当する予定。現時点で具体的な案件は決まっていないが、アジアを中心とする海外で店頭販促ソリューションの強化や、店頭販促企画、データサイエンス事業などの拡大を目指しており、人材派遣業、デジタルサイネージの映像制作やコンテンツ管理などのノウハウを持つ企業、インパクトが持つ700万件超の店舗データベースを基に最適な店頭販売促進策を導き出すためのデータサイエンス事業などを想定している。

 これらの事業やサービスを展開しながらも、コロナ禍において業績が減退している企業や、事業承継を検討している企業について、最低1社、最大3社を買収する計画だ。

 業務提携では、双日の海外事業の発展やリアル店舗の新規出店加速、インパクトのリテール関連事業やIoT(モノのインターネット)事業、DX(デジタルトランスフォーメーション)事業、双日の情報ネットワークを連携させた事業を国内外で推進する。

 福井康夫代表取締役社長はリリースのコメントで、「日本国内で展開する店頭販促支援事業は、インド・ベトナム・インドネシアなど、今後急速に消費が成熟化していく過程で、必ずニーズが高まる」と見通し、双日のアジアを中心とするさまざまな海外拠点を軸に、各国での店頭販促支援事業の拡大を目指すとした。

 また、デジタルデータの収集・分析のため、双日が保有するショッピングモールに大量のカメラやセンサーを設置する。双日がミニストップ(9946)との合弁会社を通じているコンビニ事業に対しても販売促進を支援する。インドのパートナー企業であるコーヒー・デイ・エンタープライゼズの資金繰りが悪化した問題でも、今回の提携を機に双日のコネクションを活用して交渉や整理を進め、インドのコンビニ事業の早期の正常化を図る。

 株価は8月発表の今12月期上期の決算などを好感して2019年11月の高値を突破した。26日には、一時4035円まで上昇、1年3カ月ぶりに4000円台を回復している。

(写真:123RF)

関連記事

  • 弁護士コム、「クラウドサイン」成長加速

    新興ニュース

    2020/10/27 17:30

     弁護士ドットコム(6027・M)が5日ぶり反発。26日に今3月期の上期決算を発表した。 非連結売上高は24億3500万円(前年同期比26.2%増)、営業利益は1億800万円(同58.2%減)、税引き・・・…続き

    9
  • <中原圭介の相場観>マザーズ市場の暴落・新参の個人投資家の恐怖

    コラム

    2020/10/27 17:30

     欧州では新型コロナウイルスの感染者数が春先のピーク時の3倍超に拡大し、経済活動の制約が続いている。米国の感染者数も7月のピークを上回り、景気回復がいっそう遠くなりそうだ。このような状況下で、欧米の株・・・…続き

    xx
  • キヤノン、買い戻し

    ニュース

    2020/10/27 17:30

     キヤノン(7751)が業績予想の上方修正を好感し3日続伸。前日比8.2%高の1934円まで上昇した。 同社は26日に、今12月期の連結営業利益の見通しを450億円から640億円(同63%減)に増額し・・・…続き

    1
  • 電池関連、大相場入りも―有力銘柄を特選

    トップ記事

    2020/10/27 17:30

     クリーンエネルギーを支える電池関連銘柄への物色機運が高まっている。1週間後に迫った米国の大統領選では環境政策の強化を図るバイデン前副大統領が支持率でリードしているほか、日本も菅首相が2050年までに・・・…続き

    x

マーケット情報

▲ページTOPへ