<中原圭介の相場観>マザーズ市場の暴落・新参の個人投資家の恐怖
2020/10/27 17:01
欧州では新型コロナウイルスの感染者数が春先のピーク時の3倍超に拡大し、経済活動の制約が続いている。米国の感染者数も7月のピークを上回り、景気回復がいっそう遠くなりそうだ。このような状況下で、欧米の株価は不安定になってきた。
これに対して、日本は感染者数の制御を上手くできているせいか、株価は欧米に比べて底堅い展開をみせている。日本株に対して売り一辺倒だった海外投資家の姿勢にも、変化が見られ始めたのだ。
しかし、波乱の芽がないわけではない。10月7日のコラムでは、恐い思いをしたことがない新参の個人投資家の中に過度なリスクを取り始める人が増えていると指摘したうえで、新興市場の大波乱をそろそろ警戒すべきだろうと指摘した。
実際に、東証マザーズ市場が暴落の様相を呈している。1368ポイントの高値を付けた10月14日の翌日から下げ基調となり、10月26日には1200ポイント割れまで売り込まれた。指数以上に主力の個別株の下げがきつく、追い証の増加から投げ売りも出ていたようだ。
これまで個人投資家がバリエーションを無視して買い上げてきたので、マザーズ市場がいずれ大幅な調整を強いられるのは必然だった。ここから押し目買いが入って戻すのか、大きな下げ基調の始まりなのか、それはわからない。
ただいえるのは、マーケットが総強気・総楽観の時に、暴落が起こった時を想定してリスク管理を進める備えが重要だということだ。新参の個人投資家の中には初めて恐い思いをした方もいるだろうから、このことは肝に銘じておきたい。
(アセットベストパートナーズ 中原圭介)
提供:モーニングスター社
関連記事
-
信用関連データ=売り残が増加に転じ、買い残は2週連続で増加、信用倍率は3.04倍に低下
10月23日申し込み現在の2市場信用取引残高は、売り残が前週比134億円増の8417億円、買い残は同21億円増の2兆5587億円だった。売り残が増加に転じ、買い残は2週連続で増加した。信用倍率は前週・・・…続き
-
四国化成が増額、21年3月期の連結営業利益は減益幅縮小へ
2020/10/27 16:32
四国化成工業は27日大引け後、21年3月期の連結業績予想を増額した。 営業利益は前期比13.4%減の68億円と減益幅を縮小させる。今年7月時点の予想は同19.7%減の63億円だった。・・・…続き
-
MSプレミアム=資源価格上昇、関連銘柄の業績押し上げ―東邦鉛は1年3カ月ぶり高値
2020/10/27 16:31
亜鉛や鉛の製錬大手の東邦亜鉛が、資源価格の上昇を背景に21年3月期の業績予想を引き上げた。世界経済の復調とともに銅やニッケルの価格が堅調に推移しており、関連銘柄にも関心が向かう。 東・・・…続き
-
JR東海が続落、野村証は「Neutral」継続、目標株価は1万5500円に引き下げ
2020/10/27 16:30
JR東海が続落。野村証券では26日付で、投資判断「Neutral」(中立)を継続、目標株価は1万9900円から1万5500円に引き下げている。 従来予想に比べ旅客需要の回復が遅れてい・・・…続き
速報ニュース
-
香港大引:ハンセン2.2%高で3日続伸、テック銘柄に買い戻し
4時間前
-
225オプション・コール(期近・4月24日・権利行使価格3万9000円)
5時間前
-
225オプション・プット(期近・4月24日・権利行使価格3万7500円)
5時間前
-
5時間前
-
5時間前
-
5時間前
-
今晩のNY株の読み筋=様子見材料多く、75日線意識した展開か
5時間前
-
中国大引:上海総合0.8%高で4日ぶり反発、ハイテク株に買い
5時間前
-
24日のPTS注目ポイント=ファナック、パナソニック、サイバー、IHIなど
5時間前
-
5時間前