日経平均は67円安と3日続落、売り一巡後は終盤にかけ下げ渋る、日銀ETF買い観測など支え=28日後場

 28日後場の日経平均株価は前日比67円29銭安の2万3418円51銭と3日続落。今月2日以来の25日移動平均線割れとなった。朝方は、売りが先行した。欧米で新型コロナウイルスの感染再拡大への懸念が続き、27日の欧州主要株式やNYダウが続落し、投資家心理が後退した。時間外取引での米株価指数先物安や円高・ドル安も重しとなり、一時2万3334円23銭(前日比151円57銭安)まで下落する場面があった。一巡後は、後場終盤にかけて下げ渋った。日銀のETF(上場投資信託)買い観測などを支えに先物買いを交え、一時2万3451円03銭(前日比34円77銭安)まで持ち直した。29日の銘柄入れ替え(ファミマ<8028.T><整理>除外、ネクソン<3659.T>補充)に伴う28日終値ベースでのリバランス買いとの指摘もあった。

 東証1部の出来高は11億8305万株、売買代金は2兆3564億円。騰落銘柄数は値上がり634銘柄、値下がり1480銘柄、変わらず66銘柄。

 市場からは「きょうは日銀のETF買いが入ったとみられ、日経平均の銘柄入れ替えに伴う買い需要発生に絡んだリバランス買いも想定されるが、これら特殊な需給要因を除くと上値が重いとも言える」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、日立金<5486.T>などの鉄鋼株が下落。東京海上<8766.T>、T&DHD<8795.T>、MS&AD<8725.T>などの保険株や、三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>などの不動産株も売られた。住友電工<5802.T>、フジクラ<5803.T>などの非鉄金属株や、大和証G<8601.T>、野村<8604.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株も安い。

 半面、HOYA<7741.T>、テルモ<4543.T>などの精密株が堅調。ファストリテ<9983.T>、ウエルシアH<3141.T>などの小売株や、任天堂<7974.T>、アシックス<7936.T>などのその他製品株も高い。東エレク<8035.T>、ソニー<6758.T>などの電機株や、ソフバンG<9984.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株も買われた。

 個別では、SKジャパン<7608.T>がストップ安となり、ネットワン<7518.T>、enish<3667.T>、ジーンズメイト<7448.T>、山崎パン<2212.T>などの下げも目立った。半面、さくら<3778.T>、シマノ<7309.T>、北興化学<4992.T>、グリー<3632.T>、インフォコム<4348.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、27業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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