<新興国eye>ブラジル中銀、政策金利を据え置き―当面現状維持を示唆

新興国

2020/10/29 10:02

 ブラジル中央銀行は28日の金融政策決定委員会で、政策金利(セリック)である翌日物金利誘導目標を過去最低水準の2.00%に据え置くことを全員一致で決めた。市場予想通りだった。

 中銀は19年6月まで10会合連続で現状維持を決めたが、翌7月に景気回復ペースが鈍化する見通しが強まったため、18年3月以来1年4カ月ぶりに利下げに踏み切った。20年に入り、新型コロナ危機による景気悪化懸念が強まったため、8月まで9会合連続の利下げを決め、利下げ幅は計4.50ポイントに達した。このため、前回9月会合で現状維持に転換し、今回で2会合連続の現状維持とした。

 中銀は政策決定後に発表した声明文で、前回会合時と同様、「(現在、物価目標を大きく下回っている)インフレ率が金融政策のタイム・ホライズン(21年と22年を含む時間軸)内に物価目標に収束するとの標準予測と合致する」とし、過去9回の連続利下げの効果が経済に十分に反映するには6-9カ月かかることから、利下げ効果を見守る考えを示した。

 また、前回会合時と同様、「現在の経済状況は強い景気刺激を必要としているが、金融市場の安定を維持することを考えると、景気刺激のための利下げ余地はあるとしても小さくなる」と指摘している。

 今後の金融政策については、「8月会合で導入したフォワードガイダンス(金融政策の指針)と政策金利の据え置きによって実現されている、現在の金融緩和による景気刺激の程度は適切と思われる」とした上で、「期待インフレ率やインフレ見通しが21年の物価目標(中心値3.75%、レンジは2.25-5.25%)を大きく下回っている状況が続いている。フォワードガイダンスではこうした状況が続く間は金融緩和による景気刺激を後退させない」とし、当面、現在の過去最低の金利水準にある金融緩和状況を継続する考えを示した。

 ブラジル経済の現状については、「ブラジルの経済活動の回復はまだら模様となっている。政府による緊急的な低所得者向け現金給付プログラムの効果にもかかわらず、ソーシャル・ディスタンス(社会的距離)の影響を直接受ける、いくつかの業種では依然、低迷している」と前回会合時と同様、先行きに懸念を示した。

 次回の金融政策決定会合は12月8-9日に開かれる予定。

<関連銘柄>

 ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、

 iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

株式新聞オリジナルアプリ

株式関連ニュース・銘柄情報に特化した株式新聞のオリジナルアプリで、
いつでも最新の情報をチェックできる便利なアプリです。

  • Google Play
  • App Store
▲ページTOPへ