<新興国eye>前週のブラジル株、欧米の新型コロナ感染再拡大受け4週ぶり反落=BRICs市況

新興国

2020/11/2 10:45

 前週(10月26-30日)のブラジル株式市場は30日のボベスパ指数が前日比2.72%安の9万3952.4、週間ベースでは23日終値比7.22%安となり、4週ぶりに反落した。

 週明け10月26日の指数は売り優勢で始まり、28日まで4日営業日続落した。

 週前半は、欧米での新型コロナ感染再拡大で海外市場が軟調となったことや、米国の追加景気刺激策が11月3日の大統領選挙前に決まらない見通しとなったことが嫌気されたほか、欧米の感染再拡大が重しとなり、通貨レアル安の進行も売り圧力を強めた。

 29日は5営業日ぶりに反発。米国7-9月期GDP(国内総生産)が前期比年率換算33.1%増と、市場予想を上回ったことが好感されたほか、連日の相場下落で買い戻しが入った。

 週末30日は急反落した。ブラジル国内でも第2波の新型コロナ感染拡大が起こるとの懸念が強まった。このほか、ブラジルの財政赤字拡大や改革が遅れるとの懸念や、8月失業率が過去最高の14.4%に達したことも地合いを悪化させた。

 今週(3-6日)の株式市場は、引き続き国内の政治情勢や新型コロナ感染再拡大、米国の追加景気対策、米大統領選の動向、米中関係、欧米やアジアの市場動向、原油などの国際商品相場の動向、企業決算などが注目される。主な経済指標の発表予定は3日の10月貿易収支と10月マークイット製造業PMI(購買担当者景気指数)、4日の10月IPC-Fipeインフレ指数(サンパウロ大学経済研究所が発表する消費者物価指数)と9月鉱工業生産、5日の10月マークイットサービス業PMI、6日の10月ジェトゥリオ・バルガス財団(FGV)IGPーDIインフレ指数(全国卸売物価指数)と10月IPCA(拡大消費者物価指数)など。2日は「万聖節」の祝日で休場となる。

<関連銘柄>

 ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、

 iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>

提供:モーニングスター社

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