<新興国eye>前週の上海総合指数、米中緊張緩和期待で3週ぶり反発=BRICs市況

新興国

2020/11/9 9:48

 前週(2-6日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数の6日終値が10月30日終値比2.72%高の3312.159となり、3週ぶりに反発した。

 週明け2日の指数は小反発して始まり、5日まで4日続伸した。

 週前半は、10月財新製造業PMI(購買担当者景気指数)が53.6となり、市場予想を上回り、11年1月以来、9年9カ月ぶりの高水準となったことが好感された。その後も習近平国家主席が第14次5カ年計画(21-25年)期間中に一連の改革を推進すると発言したことを受け、経済政策への期待感が高まった。このほか、中国国務院が25年までに新車販売の20%を電気自動車や燃料電池車など新エネルギー車に切り替えると発表し、新エネルギー車関連銘柄が買われたことも相場の押し上げにつながった。

 週半ばから後半は、習主席が長期経済目標について、35年までに経済規模を2倍にすることが可能と発言したことが買い材料となった。また、米大統領選挙の開票で民主党のバイデン候補が優勢となったことを受け、市場では米中通商問題をめぐる対立が現米政権に比べ後退するとの見方が強まったことや、10月財新サービス業PMIが56.8と、市場予想(55.0)を上回り、好不況の判断の境目となる50を6カ月連続で上回ったこと、さらには人民元高が好感され、買いが続いた。

 週末6日は5日ぶりに小反落。医薬品などのヘルスケアや消費関連セクターが値を下げた。

 今週(2-6日)の株式市場は、引き続き新型コロナ感染や世界経済の動向、米中関係、米大統領選の最終結果、中印国境紛争や台湾海峡の緊張、海外の金融市場の動向、株価支援・景気対策、人民元相場、原油などのコモディティ(国際相場商品)相場などが注目される。主な経済指標の発表予定は10日の10月CPI(消費者物価指数)と10月PPI(生産者物価指数)など。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

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