<新興国eye>ポーランド中銀、政策金利を据え置き―5会合連続
2020/11/9 10:45
ポーランド中銀は6日の金融政策委員会で、主要政策金利の7日物レファレンス金利を過去最低の0.10%に据え置くことを決めた。ロンバート金利と再割引金利、公定歩合、預金金利もそれぞれ0.50%、0.11%、0.12%、0.00%に据え置いた。市場の予想通りだった。
中銀は7日物レファレンス金利を15年3月に5カ月ぶりに利下げ(0.50ポイント)したあと、同4月に据え置きに転じ、20年3月4日の定例会合まで55会合連続で据え置いたが、新型コロナウイルスのパンデミック(感染症の世界的流行)による経済への悪影響を抑制するため、同17日の緊急会合で5年ぶりに0.50ポイントの大幅利下げを決めた。4月も0.50ポイント、5月も0.40ポイントと、3会合連続で引き下げ、利下げ幅は計1.40ポイントに達している。据え置きは6月、7月、9月と前回10月会合に続いて、これで5会合連続。
中銀は今回の会合で政策金利を据え置いたことについて、「最近の新型コロナウイルスの感染者数の急増や経済活動の規制強化によって、ポーランドの10-12月期経済は一段と悪化する」との見通しを示したが、「経済活動の低迷は(これまでの3回の)利下げを含むさまざまな経済対策によって限定的となる」と、これまでの金融緩和措置の効果を見守りたい考えを示した。
さらに、通常の公開市場操作(オペ)に加え、量的金融緩和(QE)を一段と強化するために4月会合で決めた流通市場からの国債や政府保証債の買い入れも据え置いた。買い入れ時期や規模についても、前回会合時と同様、「金融市場の状況を判断して決める」としている。さらに、パンデミックの悪影響を受けている企業が銀行から借り換え融資が受けられるよう手形割引を通じて支援する政策も据え置くことを決めた。
また、中銀が今回の会合で承認した最新の四半期インフレ報告書によると、インフレ見通しについては、20年は3.4-3.5%上昇(前回7月予測は2.9-3.6%上昇)、21年は1.8-3.2%上昇(同0.3-2.2%上昇)、22年は1.6-3.6%上昇(0.6-2.9%上昇)と予想。5月会合時までの利下げの根拠としていたデフレ懸念が後退している。
一方、GDP(国内総生産)見通しは20年がマイナス3.0-4.1%(同マイナス4.2-7.2%)、21年はプラス0.8-4.5%(同プラス2.1-6.6%)、22年はプラス3.8-7.8%(同プラス1.9-6.0%)と予想。20年の見通しを改善方向へと大幅に上方修正した。
次回の金融政策決定会合は12月2日に開かれる予定。
<関連銘柄>
iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>、上場MSエマ<1681.T>
提供:モーニングスター社
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