<新興国eye>ベトナム10月日経製造業PMI、0.4ポイント低下の51.8

新興国

2020/11/11 16:42

 日本経済新聞社および英マークイット・エコノミクスが発表したベトナム10月日経製造業PMI(購買担当者景気指数)は51.8で、9月の52.2から0.4ポイント低下した。

 ベトナムのPMIは、20年1月まで50以上を維持していたが、2月以降は6月を除くすべての月で50を割り、9月は3カ月ぶりに再び50を上回って年初来最高を記録した。

 国内で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が効果的に封じ込められているため、顧客の需要が回復している。

 これにより、新規受注が2カ月連続で増加し、生産量も増加。1月から減少していた雇用も増加に転じた。このことから、生産向け原材料の購買活動が2カ月連続で増えた。一方、原料在庫と完成品在庫はいずれも減少した。

 サプライチェーンの混乱で原材料が不足していることにより、原材料価格が上昇し、生産コストは増えた。これを受けて、メーカー各社の販売価格も小幅に引き上げられた。

 海外からの受注数について、輸出市場の需要減で、受注数が前月とほぼ同じだった。

 マークイットの専門家は、「10月のPMIは前月に比べて低下したが、依然として積極的と評価できる。1月から減少していた雇用の増加が見られた。ベトナムがCOVID-19を効果的に抑え込んでいることを踏まえ、今後、国内のPMIの改善が期待される」とコメントした。

【筆者:VERAC Company Limited】

2002年ベトナム・ホーチミン市で創業。「ベトナム株・経済情報」「VIETJOベトナムニュース」、「VIETJOライフ」の自社媒体を通じ、経済、金融情報を中心に毎日数十本のベトナム関連記事を配信する。業界で唯一、全上場企業約760社の日本語企業データベースを保有。また調査可能な非上場企業のユニバースは70万社を誇る。15年超にわたり蓄積した情報とネットワークを駆使した企業信用調査に強み。

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提供:モーニングスター社

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