<新興国eye>前週のロシアRTS指数、新型コロナワクチン期待や原油高で続伸=BRICs市況
2020/11/16 10:48
前週(9-13日)のロシア株式市場はRTS指数(ドル建て)の13日終値が前日比0.86%安の1227.78、前週比では4.20%高となり、続伸した。
週明け9日の指数は5連騰して始まった。
9日は、米大統領選挙で民主党のバイデン候補の当選がほぼ確実となったことを受け、ブレント原油先物が1バレル=43ドルに上昇したことや、米医薬品大手ファイザー<PFE>が独同業大手バイオエヌテック<BNTX>と共同開発中の新型コロナウイルス向けワクチンが後期臨床試験で90%超の有効性を示したとの報道も寄与した。
10日は6営業日ぶりに小反落。利益確定売り優勢の展開となった。
11日は小反発し、12日も値を上げ続伸した。新型コロナワクチンへの期待感を背景に原油先物価格が45ドルを超えたことで買い優勢となった。また、ロシア鉄鋼大手マグニトゴルスク・アイロン&スチール・ワークス(MMK)が大きく買われ、指数の押し上げにつながった。
週末13日は反落した。原油先物価格が43ドルを割り込んだことが嫌気され、売りが広がった。
今週(16-20日)のロシア市場は引き続き、新型コロナ感染再拡大や新型コロナワクチンの開発動向、世界経済、特に米国の追加景気刺激策、ロシア国内の景気対策や原油価格、ルーブル相場、主要企業の四半期決算などが焦点となる。また、原油価格に影響を与える17日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や18日の米EIA週間石油在庫統計、さらには、旧ソ連・ベラルーシの政治混乱やロシアの野党指導者の毒殺未遂事件に絡んだ西側による対ロ制裁も注目される。主な国内経済指標の発表予定は17日の10月鉱工業生産や、20日の10月失業率と10月小売売上高など。RTS指数の予想レンジは1150-1250ポイント。
<関連銘柄>
RTS連動<1324.T>、iSエマジン<1582.T>、iS新興国<1362.T>、
WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、原油<1690.T>、
野村原油<1699.T>、iエネルギー<2024.T>
提供:モーニングスター社
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