日経平均は6円高と小幅続伸、一時2万6000円回復、買い一巡後に下げ転換の場面も=17日前場

 17日前場の日経平均株価は前日比6円48銭高の2万5913円41銭と小幅続伸。朝方は、買いが先行した。米バイオ製薬企業モデルナが開発を進め高い有効性を確認した新型コロナワクチンへの期待から16日のNYダウが最高値を更新した流れを受け、寄り付き直後に2万6057円30銭(前日比150円37銭高)まで上昇した。ただ、急ピッチな上昇に対する警戒感もあり、買い一巡後は利益確定売りに押されて下げに転じ、一時2万5851円54銭(前日比55円39銭安)まで軟化した。その後の戻りは限定され、前引けにかけて前日終値近辺でもみ合った。

 東証1部の出来高は6億5287万株、売買代金は1兆2919億円。騰落銘柄数は値上がり581銘柄、値下がり1520銘柄、変わらず74銘柄。

 市場からは「日経平均が2万6000円のフシ目に到達し、当然の一服だ。ここまで上がってくれば、適度な調整があってよい。TOPIX(東証株価指数)を押し上げるには至らず、マザーズも安く、内容的には芳しくなく、修正が必要だ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が上昇。T&DHD<8795.T>、東京海上<8766.T>などの保険株や、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も高い。三井不<8801.T>、菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>などの不動産株も買われた。JR東日本<9020.T>、JR西日本<9021.T>、JR東海<9022.T>などの陸運株も堅調。

 半面、オリンパス<7733.T>、HOYA<7741.T>などの精密株や、ZHD<4689.T>、トレンド<4704.T>などの情報通信株が軟調。エムスリー<2413.T>、リクルートH<6098.T>などのサービス株や、ニトリHD<9843.T>、良品計画<7453.T>などの小売株も売られた。リンナイ<5947.T>、三和HD<5929.T>などの金属製品株も安い。

 個別では、エンプラス<6961.T>、UMCエレ<6615.T>、イオンファン<4343.T>、市光工<7244.T>、ベクトル<6058.T>などの上げが目立った。半面、スカラ<4845.T>がストップ安となり、チェンジ<3962.T>、ダイトウボウ<3202.T>、Ubicom<3937.T>、GMOGHD<3788.T>などの下げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、15業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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