日経平均は107円高と続伸、29年半ぶり2万6000円回復、下げ転換後に持ち直す=17日後場
17日後場の日経平均株価は前日比107円69銭高の2万6014円62銭と続伸。2万6000円回復は1991年5月14日(終値2万6030円08銭)以来29年半ぶり。朝方は、買いが先行した。米バイオ製薬企業モデルナが開発を進め高い有効性を確認した新型コロナワクチンへの期待から16日のNYダウが最高値を更新した流れを受け、寄り付き直後に2万6057円30銭(前日比150円37銭高)まで上昇した。ただ、急ピッチな上昇に対する警戒感もあり、利益確定売りに下げに転じ、一時2万5851円54銭(同55円39銭安)まで軟化する場面もあった。一巡後は持ち直し、後場入り後には2万6000円台に戻し、大引けにかけて底堅く推移した。
東証1部の出来高は13億7344万株、売買代金は2兆7284億円。騰落銘柄数は値上がり753銘柄、値下がり1347銘柄、変わらず76銘柄。
市場からは「新型コロナワクチンの開発進展と過熱感とのせめぎ合いだが、下がれば買いが入り、資金は循環している。パッシブ運用が機械的に買っている面もある。走り出した車は急には止まれないが、いつ調整が来てもおかしくない」(準大手証券)との声が聞かれた。
業種別では、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が上昇。国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、T&DHD<8795.T>、東京海上<8766.T>、第一生命HD<8750.T>などの保険株も高い。日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株や、JR東日本<9020.T>、JR西日本<9021.T>、JR東海<9022.T>などの陸運株も堅調。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、りそなHD<8308.T>などの銀行株も買われた。
半面、オリンパス<7733.T>、ニコン<7731.T>などの精密株や、ZHD<4689.T>、トレンド<4704.T>などの情報通信株が軟調。エムスリー<2413.T>、リクルートH<6098.T>などのサービス株も安い。LIXILG<5938.T>、リンナイ<5947.T>などの金属製品株や、ニトリHD<9843.T>、ZOZO<3092.T>などの小売株も売られた。
個別では、UMCエレ<6615.T>、エンプラス<6961.T>、レノバ<9519.T>、A&D<7745.T>、イオンファン<4343.T>などの上げが目立った。半面、スカラ<4845.T>がストップ安となり、フロンティM<7038.T>、チェンジ<3962.T>、Vキューブ<3681.T>、大和冷機<6459.T>などの下げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、21業種が上昇した。
(写真:123RF)
提供:モーニングスター社
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