日経平均は390円高と大幅反発、米株先物高で買い先行、ワクチンの早期実用化期待が後押し=1日前場

 12月1日前場の日経平均株価は前日比390円84銭高の2万6824円46銭と大幅反発。朝方は、時間外取引の米株価指数先物の上昇を受け、買いが先行した。米バイオ製薬のモデルナが新型コロナウイルスのワクチンの緊急使用許可を申請したと報じられ、早期実用化への期待が後押しした。先物買いを交えて上げ幅を拡大し、一時2万6827円47銭(前日比393円85銭高)まで上伸した。その後も買い気は根強く、前引けにかけて高値圏で推移した。

 東証1部の出来高は6億3810万株、売買代金は1兆3430億円。騰落銘柄数は値上がり1491銘柄、値下がり604銘柄、変わらず78銘柄。

 市場からは「強い相場だ。ワクチンへの期待はあるが、配当再投資の買いが市場に流入している。ただ、企業業績の回復については再来年度分まで織り込んだ格好であり、短期的にはいったん踊り場か。もっとも、長期的には金余りを背景に上昇トレンドが続くとみている」(国内投信)との声が聞かれた。

 業種別では、古河電工<5801.T>、住友鉱<5713.T>などの非鉄金属株や、SUMCO<3436.T>、三益半導<8155.T>などの金属製品株が上昇。野村<8604.T>、SBI<8473.T>などの証券商品先物株も買われた。コマツ<6301.T>、ダイキン<6367.T>、NTN<6472.T>などの機械株も高い。上組<9364.T>、三菱倉<9301.T>などの倉庫運輸関連株や、三井不<8801.T>、住友不<8830.T>などの不動産株も堅調。TOTO<5332.T>、ガイシ<5333.T>などのガラス土石株も値を上げた。

 半面、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が軟調。東ガス<9531.T>、九州電<9508.T>などの電気ガス株や、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株も安い。三菱UFJ<8306.T>、りそなHD<8308.T>などの銀行株もさえない。

 個別では、ショーケース<3909.T>がストップ高カイ気配となり、ダントーHD<5337.T>がストップ高。クボテック<7709.T>、エンプラス<6961.T>、レッグス<4286.T>などの上げも目立った。半面、ビーロット<3452.T>、双信電機<6938.T>、ハイアス&C<6192.T>、ラクーンHD<3031.T>、グリムス<3150.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、26業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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