<新興国eye>トルコ7-9月期GDP、前年比6.7%増―市場予想上回る

新興国

2020/12/2 10:39

 トルコ統計局が11月30日発表した7-9月期GDP(国内総生産)は、前年比6.7%増となった。新型コロナのパンデミック(感染症の世界的流行)の第1波がピークを過ぎ、経済活動の再開が5月末から本格化したこと受け、前4-6月期の同9.9%減から増加に転じ、市場予想の同5.0%増を上回った。

 主な内訳は、金融・保険業が前年比41.1%増、情報・通信業も同15.0%増と、大幅に増加。製造業は同8.0%増、建設業も同6.4%増、農業が同6.2%増となった。サービス業は同0.8%増にとどまった。一方、家計最終消費支出(個人消費)は同9.2%増(前期は同8.8%減)、総固定資本形成も同22.5%増(同6.2%減)となったが、政府最終消費支出は同1.1%増(同2.4%減)にとどまった。外需ではGDP押し上げ要因の輸出が同22.4%減(同36.3%減)と、2期連続で低迷した一方で、GDP押し下げ要因となる輸入は同15.8%増(同7.7%減)となった。

 市場では20年の成長率見通しを0.3%増と予想している。一方、政府が9月29日に発表した21-23年の新中期3カ年経済計画でも20年の成長率は標準シナリオで0.3%増(最悪シナリオで1.5%減)になると予想したが、21年は5.8%増(同3.7%増)とV字回復し、22年と23年はいずれも5.0%増の安定成長に戻ると見ている。

<関連銘柄>

 iS新興国<1362.T>、上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

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