日経平均は58円安と4日ぶり反落、ワクチン供給量懸念で売り先行、一巡後は下げ渋る=4日後場

 4日後場の日経平均株価は前日比58円13銭安の2万6751円24銭と4日ぶり反落。朝方は、売りが先行した。「米ファイザーは、新型コロナウイルス感染症ワクチンの今年の出荷量が当初計画の半分にとどまると見込んでいる」と伝えられ、ワクチン供給量での懸念が重しとなった。いったん持ち直す場面もあったが、株価指数先物売りを交えて下げ幅を拡大し、一時2万6646円08銭(前日比163円29銭安)まで下押した。一巡後は、押し目買いに下げ渋りの流れとなり、大引けにかけて2万6700円台半ば近辺で推移した。

 東証1部の出来高は11億4790万株、売買代金は2兆3367億円。騰落銘柄数は値上がり969銘柄、値下がり1116銘柄、変わらず93銘柄。

 市場からは「ファイザーの件があっても過剰流動性が売りを吸収している。ただ、以前のように上に進む勢いはなく、新たなフォロー材料がないと、この先を攻めるには二の足を踏む」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ANA<9202.T>、JAL<9201.T>などの空運株が軟調。三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>などの不動産株や、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も安い。ソフバンG<9984.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株や、楽天<4755.T>、エムスリー<2413.T>などのサービス株も売られた。東電力HD<9501.T>、四国電力<9507.T>などの電気ガス株や、ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株もさえない。

 半面、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株が上昇。東レ<3402.T>、帝人<3401.T>などの繊維製品株や、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>などの海運株も堅調。アサヒ<2502.T>、キリンHD<2503.T>などの食料品株も高く、日産自<7201.T>、ホンダ<7267.T>、スズキ<7269.T>などの輸送用機器株も買われた。

 個別では、ショーケース<3909.T>、ベネフィット<3934.T>、アインHD<9627.T>、ビューティガレージ<3180.T>、DLE<3686.T>などの下げが目立った。半面、三光合成<7888.T>、モリテック<5986.T>、GMB<7214.T>がストップ高となり、オーバル<7727.T>、沢藤電機<6901.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、18業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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