<特集>株を枕に年を越す(4)=スタンレ――新型コロナ対策の深紫外LEDに注目、需給思惑も内包

株式

2020/12/25 18:02

 スタンレー電気<6923.T>はマーク続行の対象になる。新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、ワクチン接種への期待感は根強いが、変異種の動向を含めて先行きはなお不透明であり、感染対策ニーズは継続する見通しだ。同社が開発した、殺菌効果の高い高出力の深紫外LED(発光ダイオード)は、新型コロナウイルス不活化の高い有効性が確認されており、折に触れて注目される可能性がある。

 21年3月期第2四半期(20年4-9月)の連結決算では営業利益86億5900万円(前年同期比60.0%減)と後退したが、通期では同利益300億円(前期比20.8%増)と大幅増益転換を見込み、いよいよ復調コースに入る。中国中心に主要顧客の販売に回復色が出て、生産革新活動の推進も利益体質の強化に直結するとみられる。

 株価は、12月14日に年初来高値3520円を形成した後、上値の重い展開ながら、25日には25日移動平均線とのプラスかい離が是正され、調整一巡感を引き出す可能性がある。ちなみに、18日申し込み現在の信用取引残高は、買い残が6万7000株強、売り残が2万5000株強と買い長状態。ただし、同日報告分の株券等貸借週末残高によると、カラ売りポジションにつながる貸付残高が有担保・無担保合計で90万株超に上り、需給思惑も内包している。

提供:モーニングスター社

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