<新興国eye>前週のインド株、GDP見通し受けた景気回復期待で10週続伸=BRICs市況

新興国

2021/1/12 9:44

 前週(4-8日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の8日終値は前日比1.43%高の4万8782.51、週間ベースでも1日終値比1.91%高となり、10週続伸した。

 週明け4日の指数は買い優勢で始まり、5日も値を上げ、10連騰した。

 週前半は、21年のインドGDP(国内総生産)が7.6-9.2%増になるとの強い景気回復期待感や、インド医薬品管理局(DCGI)が英医薬品大手アストラゼネカとインド同業大手バーラト・バイオテックの新型コロナワクチンの緊急使用を許可したことが買い材料となった。

 6日は反落し、7日も値を下げ、続落。

 週半ばから後半は、足元の相場上昇による高値警戒感から利益確定売りが出たほか、20年12月日経サービス業PMI(購買担当者景気指数)が市場予想を下回ったことが売り材料となった。

 週末8日は3日ぶりに急反発した。

 政府が20年度GDP見通しを7.7%減とし、市場の想定ほど悪くなかったことや、米株市場が過去最高値を付けたたことを好感し、買い戻しが広がった。また、インド医薬品大手バイオコンが中東UAE(アラブ首長国連邦)の国家投資ファンドADQから55億5000万ルピーの出資を受け急騰し、指数の上げを主導した。

 今週(11-15日)のインド市場は、新型コロナ感染再拡大や変異ウイルス、ワクチン接種の動向、世界経済、特に米・中・欧の動向、米中関係、米国の追加景気刺激策、原油価格の動向、インド国内の景気動向などが注目される。主な経済指標の発表予定は12日の20年12月CPI(消費者物価指数)と11月鉱工業生産、14日の12月WPI(卸売物価指数)など。

<関連銘柄>

 上場インド<1549.T>、インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、

 インドベア<2047.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

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