<新興国eye>前週のブラジル株、政府の中国製ワクチン購入契約を好感し続伸=BRICs市況

新興国

2021/1/12 9:51

 前週(4-8日)のブラジル株式市場は8日のボベスパ指数が前日比2.20%高の12万5076.6、週間ベースでも20年12月30日終値比5.09%高となり、続伸した。

 週明け4日の指数は続落して始まった。12万ポイントの大台を超えて過去最高値となったことを受け、高値警戒感から利益確定売り優勢となった。

 翌5日は3営業日ぶりに反発。鉄鉱石や原油の価格上昇を好感し、資源セクターが買われ、指数の上げを主導した。

 6日は小反落。日中取引で再び12万ポイントを超え、過去最高値を更新したが、利益確定売りに押された。

 7日は急反発し、週末8日も大きく値を上げ、過去最高値を更新した。

 7日は、産油国サウジアラビアの減産決定などで原油価格が20年2月以来11カ月ぶり高値となったことから資源セクターが買われた。また、米議会がバイデン氏の次期大統領就任を正式に確認したことも支援材料となった。

 8日は、サンパウロ州政府とブラジルの生物学研究で有名なブンタン研究所が中国バイオ医薬品大手シノバク・バイオテク(科興控股生物技術)が開発した新型コロナワクチン「コロナバック(CoronaVac)」について、78%の有効性を確認したと発表し、政府が1億回分の同ワクチンを購入したことが好感され、一段と買いが広がった。

 今週(11-15日)の株式市場は、財政健全化問題や新型コロナ感染再拡大、変異ウイルス、ワクチン接種の動向、米国の追加景気対策、米中関係、欧米やアジアの市場動向、原油などの国際商品相場の動向などが注目される。主な経済指標の発表予定は12日の12月IPCA(拡大消費者物価指数)や15日の11月小売売上高と11月IBCーBr経済活動指数など。

<関連銘柄>

 ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、

 iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>

提供:モーニングスター社

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