今晩のNY株の読み筋=パウエルFRB議長の発言に注目

株式

2021/1/14 17:16

 14日の米国株式市場は、バイデン次期大統領が発表する追加経済対策案への期待を背景に底堅く推移しそうだが、2兆ドル規模になるとの観測報道が13日(米国時間夕刻)に出たこともあり、さらなるサプライズになるかは見通しにくい。昼すぎに始まるパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が参加するウエブ開催シンポジウムに関心が集まるとみられる。

 年明けから複数のFRB高官が年内のテーパリング(金融緩和規模の漸減)の可能性について言及があったが、13日はブラード・セントルイス連銀総裁が政策変更を議論するタイミングではないとテーパリングに否定的な姿勢を示した。また、ブレイナードFRB理事は資産買い入れ規模は現状が妥当としたうえで、必要なら買い入れ増額もあると発言。米経済および株式市場にはまだまだ金融緩和が必要とのメッセージを強めた。こうした中で、きょうはパウエル議長に発言機会がめぐってくる。緩和姿勢を堅持する内容なら、株式市場には追い風となろう。

 一方、米下院がトランプ大統領の弾劾訴追を可決したことを受け、評決は上院に託される格好となったが、共和党の上院トップであるマコネル院内総務はトランプ大統領の任期までに上院で評決を下すことは不可能だと語っており、時間切れの公算が大きい。政治リスクがマーケットに及ぼすインパクトは限られそうだ。

<主な米経済指標・イベント>

12月輸入物価指数、12月輸出物価指数、バイデン次期米大統領が追加経済対策案を公表、パウエルFRB議長がシンポジウムに参加、

デルタエアーラインズ、モルガンスタンレー、ブラックロックなどが決算発表予定

(日付は現地時間)

◎投資関連情報は投資の参考として情報提供のみを目的としたものであり、株式の売買は自己責任に基づき、ご自身で判断をお願いします。

提供:モーニングスター社

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