来週の東京外国為替市場見通し=米大統領就任式、中国12月の経済指標発表に注目
予想レンジ:1ドル=102円60銭-105円00銭
11-15日のドル・円はもみ合い。週初11日は、バイデン米次期政権が追加経済対策を早い時期に実施するとの見方から、米金利が上昇、ドルが買われた。12日は米金利が低下する中、ドル・円は軟化した。13日は、トランプ米大統領に対する米下院での弾劾訴追への警戒感がドルの上値を抑制した。14日はバイデン次期政権が発表を予定する追加経済対策への期待がドルの支えとなった。
最大の注目イベントは20日に予定されているバイデン新大統領の就任式。6日にはトランプ大統領支持者による米連邦議会議事堂への乱入が発生、死傷者が出るなど混乱が見られた。まずは20日、バイデン新大統領の就任式が滞りなく行われるかどうかを見極めたい。6日の支持者による議事堂乱入をあおったとして、下院は13日、トランプ大統領に対する弾劾訴追決議案を可決した。今後上院で裁判が行われるが、ここで有罪となった場合、さらに公職資格のはく奪の要否の採決が行われる可能性がある。2024年の大統領再選を目指すとされているトランプ大統領の公職資格がはく奪された場合、2024年の大統領選には出馬できなくなることから、引き続き混乱が生じるリスクには注意しておきたい。
経済指標では、18日に中国10-12月期GDP(国内総生産)、中国12月小売売上高など、重要経済指標が発表される。世界でいち早く新型コロナウイルスを克服したとする中国の景気回復が鮮明となれば、リスクオンにつながる可能性が高い。その他イベントでは、21日に日銀金融政策決定会合、ECB(欧州中央銀行)理事会がそれぞれ開催される。
米金利の上昇を受け、ドル・円は6日に付けた102円58銭近辺を底値に反転上昇している。ただ上値も重く、104円台ではドル売り・円買い圧力が強まることから、上値めどは105円ちょうど。下値めどは102円60銭近辺とする。
提供:モーニングスター社
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