<新興国eye>前週のインド株、国内ワクチン工場火災を嫌気し12週ぶり反落=BRICs市況
2021/1/25 9:26
前週(18-22日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の22日終値は前日比746ポイント(1.50%)安の4万8878.54、週間ベースでも15日終値比0.32%安となり、12週ぶりに反落した。
週明け18日の指数は続落して始まった。インド準備銀行(RBI)がシャドー・バンキング(銀行以外の金融機関が行う金融仲介)大手各行に対し、自己資本の強化を指示したことが嫌気され、住宅金融大手ハウジング・デベロップメント・ファイナンス(HDFC)などが急落し、指数の下げを主導した。
19日は反発し、20日も値を上げ、続伸。
19日は、前日、売りを浴びたシャドー・バンキング銘柄が買い戻されたほか、自動車最大手マルチ・スズキも一部車種の値上げ方針を示したこと、ITサービス大手マインドツリーの好決算が好感され、指数を押し上げた。20日は、前日に米次期財務長官就任予定のイエレン前FRB(米連邦準備制度理事会)議長が米上院の指名公聴会でバイデン新大統領の1兆9000億ドルの追加経済対策を支持する考えを示したことを受け、海外市場が堅調となり、インド市場でも買いが優勢となった。
21日は3日ぶりに反落し、週末22日も値を下げ、続落した。
21日は、世界最大のワクチンメーカーとして知られ、新型コロナワクチンを製造しているインド血清研究所(SII)で火災が発生したことが嫌気された。22日は、指数が5万ポイントの大台を初めて突破したものの、高値警戒感からの利益確定売りが強まった。
今週(25-29日)のインド市場は、新型コロナ感染再拡大や変異ウイルス、ワクチン接種の動向、世界経済、特に米・中・欧の動向、米中関係、米国の追加景気刺激策、原油価格の動向、インド国内の景気動向、主要企業の四半期決算の結果などが注目される。主な経済指標の発表予定は29日の12月財政収支と12月インフラ部門生産高など。26日は「共和国記念日」の祝日で休場となる。
<関連銘柄>
上場インド<1549.T>、インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、
インドベア<2047.T>、iSエマジン<1582.T>
提供:モーニングスター社
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