<新興国eye>前週のロシアRTS指数、原油安や中国の感染拡大懸念で4週ぶり反落=BRICs市況

新興国

2021/1/25 10:19

 前週(18-22日)のロシア株式市場はRTS指数(ドル建て)の22日終値が前日比3.11%安の1418.29、前週比でも3.80%安となり、4週ぶりに反落した。

 週明け18日の指数は小反発。手掛かり材料難となる中、値固めの展開となった。

 19日は、小反落。海外市場と原油先物価格の堅調な動きが支援材料となったものの、前の週に急騰したオンラインリテール(消費者向け個人金融)大手TCSグループが利益確定売りに押され、指数を押し下げた。

 20日は反発した。前日、米次期財務長官に就任するイエレン前FRB(米連邦準備制度理事会)議長が米上院の指名公聴会で、バイデン次期大統領の1兆9000億ドルの追加景気支援策を支持する考えを示し、海外市場が堅調となり、原油先物価格も回復し、ロシア株も買われた。

 21日は反落し、週末22日は一段と値を下げ、大幅続落した。

 21日は、海外市場の上げ一服や、米週間石油統計での原油在庫(供給)増を嫌気し、原油先物価格が下落したため、売り優勢となった。

 22日、中国政府が国内での新型コロナの感染再拡大を受け、2月の春節(旧正月)中の検疫体制を強化するとの思惑で原油先物価格が続落し、売りが一段と強まった。

 今週(25-29日)のロシア市場は引き続き、新型コロナ感染再拡大や変異ウイルス、ワクチン接種などの動向、世界経済、特に米国の追加景気刺激策、米国の対ロ制裁、ロシア国内の景気対策や原油価格、ルーブル相場、ドイツから帰国した反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の動向などが焦点となる。このほか、原油価格に影響を与える26日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や27日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。また、主な国内経済指標の発表予定は25日の12月鉱工業生産や26日の12月PPI(生産者物価指数)、28日の12月失業率と12月小売売上高など。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、iSエマジン<1582.T>、iS新興国<1362.T>、

 WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、原油<1690.T>、

 野村原油<1699.T>、iエネルギー<2024.T>

提供:モーニングスター社

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