ファナック、10-12月営業益は市場予想を大幅上ブレ-受注も10四半期ぶり高水準

株式

2021/1/27 16:01

 FA(工場自動化)機器大手のファナック<6954.T>が27日に引け後に発表した21年3月期第3四半期(昨年10-12月)決算は、連結営業利益が前年同期比68.2%増の329億円となり、市場予想(約270億円)を大きく上回った。中国などで旺盛な設備投資を映し、受注高は10四半期ぶりの規模に膨らんだ。

 10-12月は小型工作機械のロボドリルを核とするロボマシン事業の売上高が中国で大幅に増加したほか、工作機械に搭載する数値制御装置のFA事業)、ロボット事業も前年同期比で増収となった。リモート対応でパソコンなどの出荷が伸び、半導体や電子部品を加工するマシーンの需要を押し上げた。自動車生産の回復も追い風となった。

<通期計画を上方修正>

 稼働率が上昇したことを受けて、10-12月の営業利益率は22.7%(前年同期は15.6%、前四半期は17.5%)に改善した。同社は通期の営業利益の見通しを、従来の854億円から1058億円(前期比19.8%増)に上方修正した。直前の市場予想は900億円強だった。

 一方、10-12月の受注高は1705億円と前年同期の1.4倍、前四半期比でも35%増に拡大した。こちらもマーケットの期待を超えたとみられる。前四半期比ではロボットとFAの増加幅が大きい。

 ファナックの27日の終値は前日比2.4%高の2万7800円で、取引時間中には2万8185円まで買われて昨年来高値を更新している。

提供:モーニングスター社

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