日経平均は175円安と3日ぶり反落、売り一巡後は下げ渋るも戻り限定=17日後場

 17日後場の日経平均株価は前日比175円56銭安の3万292円19銭と3日ぶりに反落。朝方は、きのうまでの上昇ピッチが速く短期的な過熱感への警戒から、利益確定売りが先行した。米長期金利上昇に米ハイテク株安も重しとなり、一時3万191円01銭(前日比276円74銭安)まで下落する場面があった。一巡後はいったん下げ幅を縮小したが、買いは続かず、前引けにかけて安値圏で停滞した。後場は、押し目買いに再度下げ渋ったが、利益確定売りに上値を抑えられ、戻りは限定された。

 東証1部の出来高は13億7152万株、売買代金は2兆7670億円。騰落銘柄数は値上がり1145銘柄、値下がり965銘柄、変わらず84銘柄。

 市場からは「水準的には利益確定売りや短期筋の売りが出やすいが、一方で買えていない人も多く押し目買い意欲は根強い。目先調整で相場が下がっても、世界的にコロナウイルス感染症は収束の方向に向かっており、再び盛り返してくるだろう」(国内投信)との声が聞かれた。

 業種別では、ブリヂス<5108.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株が軟調。HOYA<7741.T>、テルモ<4543.T>などの精密株も安い。三井不<8801.T>、菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>などの不動産株や、大成建<1801.T>、積水ハウス<1928.T>などの建設株も売られた。小野薬<4528.T>、第一三共<4568.T>などの医薬品株もさえず、東電力HD<9501.T>、東ガス<9531.T>などの電気ガス株や、KDDI<9433.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株も値を下げた。

 半面、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が上昇。国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株も高い。日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株や、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株も買われた。オリックス<8591.T>、クレセゾン<8253.T>などのその他金融株や、三菱マ<5711.T>、フジクラ<5803.T>などの非鉄金属株も値を上げた。

 個別では、メドピア<6095.T>、MDV<3902.T>、ベース<4481.T>、ガンホー<3765.T>、フロンティM<7038.T>などの下げが目立った。半面、ダイヤHD<6699.T>、UMCエレ<6615.T>、ADWAYS<2489.T>、T&Gニーズ<4331.T>がストップ高となり、マネパG<8732.T>も一時ストップ高。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、17業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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