半導体株、仕切り直しへ
2021/2/22 17:30
米AMAT強気見通し、マルマエも受注好調
米半導体製造装置大手のアプライド・マテリアルズ(AMAT)が市場予想を上回る今10月期の好スタートを切った。日本でも、マルマエ(6264)の受注が拡大するなど半導体セクターの業況の強さが再確認された。直近押し目を形成した銘柄が多く、仕切り直しのタイミングを迎えつつある。
AMATが前週末18日に発表した昨年11月~今年1月(今期第1四半期)決算は、売上高が52億ドル(約5500億円、前年同期比24%増)に拡大した。水準の高いコンセンサス(50億ドル)のハードルを乗り越え、純利益を11億ドル(同27%増)に伸ばした。2~4月(第2四半期)の売上高の見通しも中央値で54億ドル(同36%増)と勢いが続く公算だ。
世界的にメモリー半導体のDRAMの投資が活発化していることが、AMATの強気のスタンスの背景にある。半導体製造装置の真空パーツなどを手掛けるマルマエも19日、1月の受注残高が前年同月比30%増に拡大したと発表。プラス幅は前月(19%)から大きく広がった。また、SEAJ(日本半導体製造装置協会)によれば、1月の日本製半導体製造装置の販売額(3カ月平均)は前年同月比6%増の1807億円となり、3カ月ぶりに増加に転じた。
AMATの好決算を受け、22日はアドバンテスト(6857)など半導体装置株が一斉高となった。日経平均への寄与度が大きい値がさ株の東京エレクトロン(8035)は、前週末比6.8%高の4万6480円まで買われて上場来高値を更新。半導体セクターをめぐっては、米金利の上昇などを背景に利益確定売り圧力が強い状況が続いていたが、良好な事業環境が再び意識されている。
レーザーテク、東精密などマーク
検査装置のレーザーテック(6920)はこの日、5日移動平均線と25日線をまとめて上抜いた。半導体の微細化を支えるEUV(極端紫外線)露光の分野で圧倒的なシェアを誇り、旺盛な設備投資の恩恵を今後も享受するポジションにいる。1月に付けた最高値(1万5690円)へのトライに対する期待も本格化しそうだ。このほか、東京精密(7729)も調整一巡から5000円台の高水準を固める体勢に入った。
カーリットホールディングス(4275)もウエハー製造が活況。中・小型株ではテストソケットの山一電機(6941)、ウエハーポリッシャーの岡本工作機械製作所(6125・(2))、研磨装置の浜井産業(6131・(2))といった周辺銘柄をマークしたい。
(写真:123RF)
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