日経平均は65円安と続落、大きく持ち直す、米株先物など上げ転換に日銀ETF買い観測も=5日後場

 5日後場の日経平均株価は前日比65円79銭安の2万8864円32銭と続落。朝方は、現地4日の米長期金利上昇を背景に米国株式が下落した流れを受け、売りが先行した。時間外取引(日本時間5日)の米株価指数先物安も重しとなり、下げ幅を拡大し、前場終盤には一時2万8308円57銭(前日比621円54銭安)まで下落した。一巡後は下げ渋り、後場入り後には大きく持ち直し、大引け間際に2万8867円83銭(同62円28銭安)まで引き戻した。米株先物や上海・香港株が上げに転じ、日銀のETF(上場投資信託)買い観測も下支え要因として指摘された。

 東証1部の出来高は14億3043万株、売買代金は3兆1752億円。騰落銘柄数は値上がり1352銘柄、値下がり753銘柄、変わらず89銘柄。

 市場からは「後場の下げ幅縮小は、米株先物に連動した面もあるが、日銀のETF買いが入ったとみられる。きのうに続く、きょう前場の大幅安で買い戻しもそれなりに入っただろう。ただ、短期的には25日移動平均線が上値抵抗線として意識されよう」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、住友不<8830.T>、三井不<8801.T>菱地所<8802.T>などの不動産株や、リクルートH<6098.T>、エムスリー<2413.T>などのサービス株が軟調。川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>などの海運株も安い。東京海上<8766.T>、T&DHD<8795.T>などの保険株や、住友鉱<5713.T>、三井金<5706.T>などの非鉄金属株も売られた。

 半面、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が堅調。日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株や、東電力HD<9501.T>、関西電<9503.T>などの電気ガス株も買われた。マルハニチロ<1333.T>、日水<1332.T>などの水産農林株や、味の素<2802.T>、山パン<2212.T>などの食料品株も高い。花王<4452.T>、資生堂<4911.T>などの化学株や、NEC<6701.T>、リコー<7752.T>、太陽誘電<6976.T>などの電機株も買われた。

 個別では、稀元素<4082.T>、オイラ大地<3182.T>、日立造<7004.T>、日本エンタ<4829.T>、シルバライフ<9262.T>などの下げが目立った。半面、昭光通商<8090.T>(監理)、サインポスト<3996.T>、東芝テック<6588.T>、シチズン時計<7762.T>、船井電機<6839.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、27業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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