【米国株動向】狂騒の2020年代のための3銘柄

100年前、第一次世界大戦の終結がきっかけとなり、「狂騒の20年代」と呼ばれる急速な経済成長が始まりました。

この黄金時代は1929年の株価暴落とそれに続く世界恐慌によって幕引きを迎えましたが、投資家はパーティーが終わるまでに多額の利益を得ました。

現在、一部の専門家は、新型コロナウイルスのパンデミックが「狂騒の2020年代」と言うべき繁栄の火付け役となると考えています。

パンデミックが終息すれば、外食、実店舗でのショッピング、旅行などの娯楽の繰延需要が爆発的な勢いで顕在化する可能性があります。

さらに、その後の数年間は、5Gデバイス、クラウドサービス、人工知能(AI)アルゴリズム、自動運転車などの新技術が半導体、資本財、製造業セクターに熱気をもたらすでしょう。こうした追い風は、昨年8月に始まったばかりの新たな強気相場を過去最高値に押し上げることもあり得ます。

パンデミックの終息後に狂騒の2020年代が始まると考えるならば、今後10年間にわたって、ディズニー<DIS>、半導体製造装置メーカーのASMLホールディング<ASML>、ソーシャルメディア運営会社スナップ<SNAP>の株式を保有するのは良いアイデアかもしれません。

ディズニー

ディズニーは、パンデミックによってテーマパークの閉鎖と新作映画の公開延期を余儀なくされました。

同社のケーブルテレビ事業は、ストリーミング配信プラットフォームに契約者を奪われ続けています。

しかし、こうした困難にもかかわらず、ディズニーの株価は過去12カ月で約70%上昇しており、現在は過去最高値付近で推移しています(執筆時点)。

同社の2020年の売上が前年比6%、2021年第1四半期の売上が前年同期比22%減少したことを踏まえると、株価が上昇するのは異常であるように感じられるかもしれません。

しかし、ディズニーの動画配信事業はパンデミックの間も拡大を続けています。

第2四半期末時点で、同社の動画配信サービスの契約者数は、ディズニー・プラスが9,490万人、フールーが3,940万人、ESPNプラスが1,210万人でした。

さらに同社は最近、複数の海外市場で、大人向けのコンテンツを配信する新たなプラットフォームであるスターのサービスを開始しました。

強気派は、パンデミックの終息後にディズニーのテーマパーク事業と映画事業が急速に回復し、動画配信事業も成長を補うと考えています。

こうした強みに加え、マーベル、スター・ウォーズ、ピクサーといった不変の訴求力を持ったブランドを保有していることを踏まえると、同社は狂騒の2020年代に欠かせないグロース株と言えそうです。

ASMLホールディング

ASMLは、シリコンウェハー上に回路のパターンを生成するための半導体露光装置の分野でほぼ独占的な地位にあります。

同社の主要顧客は、台湾積体電路製造(TSMC)、サムスン電子、インテルなどです。これらの顧客企業はいずれも、自社の最も小さく高性能な半導体を製造するために、ASMLの極端紫外線(EUV)露光装置を利用しています。

半導体の需要拡大に伴って露光装置の注文が急増したため、ASMLの株価は過去5年間で500%以上上昇しています(執筆時点)。

2020年の売上は18%増加しており、アナリストは、ハイエンドなEUV露光装置の販売台数の増加によって今年の売上は33%増加すると予想しています。

ASMLは、昨年の装置売上の43%を占めたEUV露光装置の開発を過去20年間にわたって継続しており、技術面で小規模な競合企業を十分にリードしています。

粗利益率はここ数年間で一貫して上昇し続けており、アナリストの予想では今後5年間の利益の平均成長率は17%となる見込みです。

5G対応スマートフォン、コネクテッドカー、大規模なクラウドデータセンター、モノのインターネット(IoT)といった新たな市場の成長は、今後10年間の半導体の需要を押し上げるでしょう。

こうした追い風の恩恵を受ける個々の半導体メーカーに投資するのも良いですが、ASMLに投資して市場全体の長期的な成長から利益を得る方が賢明かもしれません。

スナップ

広告主が財布のひもを再び緩める中、デジタル広告を主力とする企業に広告予算が流入しています。

今後の広告ブームに乗るならフェイスブック<FB>が良い銘柄であるように思えるかもしれませんが、筆者としてはスナップの方が、成長率が高く、変動が小さいと考えます。

同社が運営するスナップチャットは、フェイスブックの力を脅かす規制の逆風から守られています。

スナップチャットは比較的小規模であるものの、すぐに消えるメッセージ、「ディスカバー」機能のビデオコンテンツ、拡張現実(AR)レンズ、アプリ内ゲームなどによってZ世代やミレニアル世代の心をつかむことが得意です。

スナップチャットの日次アクティブユーザー数(DAU)は、2020年第4四半期は前年同期比22%増の2億6,500万人となり、第3四半期と比べて伸びが加速しました。

1ユーザー当たり平均売上(ARPU)は33%増の3.44ドルで、5四半期ぶりの好調な伸びを記録しました。

スナップの通期売上は46%増の25億1,000万ドルでした。

調整後利払い・税引き・償却前利益(EBITDA)は、2019年は2億220万ドルの赤字でしたが、2020年は4,520万ドルの黒字となりました。

スナップは最近、今後数年間の年間売上の伸びを50%以上に維持できる可能性があると予測しています。

これは、広告主がスナップチャットの若いユーザー層をターゲットとするため、パンデミックが去った後も広告収入の伸びが加速し続け、高い水準をキープすることを示しています。

スナップはこうした強みによって、景気拡大局面を通してフェイスブックなどのソーシャルネットワーク企業を大幅にアウトパフォームするかもしれません。

https://www.morningstar.co.jp/redirect/kabushiki_210122.htm

※この記事はモトリーフールジャパンからの許諾を受けて掲載しており、著作権は情報提供元に帰属します。

(イメージ写真提供:123RF)

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